Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2019年5月のイベント

ドキュメンタリー『日本の長城』

[ 上映会と討論会 ]

使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2019年05月08日(水) 18:30〜20:30
場所: 1階ホール
講演者: マチュー・カペル(日仏会館・フランス国立日本研究所)、

マリー・ラントン(映画監督)[予定]、

レミ・スコシマロ(日仏会館・フランス国立日本研究所)

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@Rémi Scoccimarro



*ドキュメンタリー『日本の長城』はマリー・ラントン脚本兼監督作品です。Procirep/Angoa助成、KAMI Productions、Ushuaia TV共同作品。

(フランス語、字幕なし)

Après la catastrophe de mars 2011, les autorités japonaises ont décidé la construction d'un gigantesque mur anti-tsunami de 15 mètres de haut et de 500 kilomètres de long. Les conséquences humaines et écologiques sont nombreuses et les habitants sont déchirés : se couper de la mer ou rester fragiles face à la grande vague. Une autre voie est-elle possible ? Quel est l'impact environnemental et humain de cette muraille qui sépare la terre de l'océan ?



【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

博士課程の学生のためのセミナー


使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2019年05月14日(火) 18:00〜20:00
場所: 601号室
Institut français de recherche sur le Japon à la Maison franco-japonaise
UMIFRE 19, MEAE-CNRS
Séminaire doctoral


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Nous aurons le plaisir d'écouter l’intervention de :

Adeline WINTZER, doctorante en sciences politiques à l'Université Hitotsubashi sous la direction de Tanaka Takuji, et à Sciences Po (CEVIPOF) sous la direction de Martial Foucault.
« Les réformes des systèmes de retraite en France et au Japon : discours, rôle des acteurs et dynamiques institutionnelles »

   Les systèmes de retraites mobilisent une quantité importante de liquidités, et réunissent un nombre important d’assurés; : par exemple en France, 15 millions de personnes perçoivent une retraite. Évoquer le fonctionnement des retraites, c'est souvent se confronter à un débat technique aux termes potentiellement déroutants. Au Japon comme en France, les dernières décennies ont été ponctuées de diverses réformes du système de retraite. Comment comprendre les logiques qui sous-tendent les réformes de ces institutions particulièrement importantes sur le plan économique et social ?
   En France, on peut citer la réforme Balladur de 1993, le plan Juppé de 1995, la réforme Fillon de 2003, la réforme Woerth de 2010 et la réforme Ayrault de 2013. Les réformes des trente dernières années tendent à allonger la durée de cotisation nécessaire pour le versement d'une retraite à taux plein, et tendent à augmenter l'âge légal de départ à la retraite. Dans le cas japonais, des réformes des systèmes de retraite nippons ont été réalisées en 1994, 2004, 2009 et 2012. Ces réformes modifient l'âge de départ à la retraite, mais également des aspects du mode de financement du système. Une indexation macro-économique des pensions a également été mise en place pour fixer le montant des contributions et des retraites perçues. Autrement dit, les assurés n’ont plus «; droit; » de manière absolue à un montant de retraite en fonction du nombre de cotisations versées et du salaire qu’ils touchaient précédemment; ; l’administration peut moduler le montant des retraites versées en fonction de la situation économique nationale. Comment interpréter ces réformes successives; ?
   Notre méthodologie repose sur l'analyse du discours et l'analyse socio-historique des politiques publiques. Notre hypothèse est que les diagnostics sur l'état des systèmes de retraite résultent moins d'une réponse rationnelle et neutre aux changements de l'environnement économique et social que de l'interprétation que les acteurs sociaux font de ces changements.
   De ce fait, les discours sur les retraites présentent un certain nombre de spécificités potentiellement intéressantes à analyser. Quels sont les termes utilisés pour décrire les systèmes de protection sociale des retraités; ? Quels sont les locutions utilisées par les acteurs pour désigner les changements institutionnels proposés; ? Plusieurs expressions ont ainsi retenu notre attention; : le concept de «; vieillissement actif; », les «; systèmes multi-piliers; », la notion de «; réforme paramétrique; », «; la crise de l'État-Providence; », le «; papy-boom; », les modèles de protection sociale dits «; bismarckiens; » ou «; beveridgiens; », etc. Quelles représentations explicites ou implicites ces expressions font-elles circuler au sein de l'espace public; ? Dans quelles mesures ces locutions peuvent-elles comporter une dimension performative; ?
   Dans un second temps, nous souhaitons interroger les logiques institutionnelles à l’œuvre dans ces différentes réformes, au niveau des partenaires sociaux, des acteurs gouvernementaux, etc. Enfin, nous proposerons quelques pistes d'analyse de la réforme des retraites actuellement en préparation en France.

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日仏討論会「巨大IT企業の規制:ウェブを我々の手に取り戻すことができるか?」


(同時通訳付き)
日時: 2019年05月15日(水) 18:30〜20:30
場所: 1階ホール
講演者: 西山圭太(経済産業省 商務情報政策局局長)、セバスティアン・ソリアノ(フランス電子通信郵便規制庁局長)、山本龍彦(慶應義塾大学法科大学院教授、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)副所長)、アントニオ・カッシーリ(テレコムパリテック教授、フランス国立社会研究所研究員)

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画像をクリックし詳細をご覧ください。



インターネットは当初、シビックテックの発展により市民社会を強化するものとして期待と熱狂を持って迎えられましたが、現在では懸念が徐々に増大しています。巨大IT企業の影響が増大の一途を辿る中で、市場の寡占と個人情報の利用に関するリスクへの懸念が起きています。日本やフランスを含む幾つかの国において GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft…)への規制の方法が検討されています。今回の討論会は、日仏で時事問題となっている巨大IT企業への規制をめぐり、ハイレベルな登壇者が経済面と個人情報の保護の観点から意見を交換する貴重な機会です。

パネリスト
西山圭太 経済産業省 商務情報政策局局長
セバスティアン・ソリアノ フランス電子通信郵便規制庁局長
山本龍彦 慶應義塾大学法科大学院教授、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)副所長
アントニオ・カッシーリ テレコムパリテック教授 フランス国立社会研究所研究員

【司会】浜田敬子 Business Insider Japan 統括編集長

【開会の辞】ジャン=バティスト・ルセック 在日フランス大使館公使

【主催】在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
【協力】公益財団法人日仏会館、日仏会館・フランス国立日本研究所
【後援】経済産業省

【入場無料】 座席数に限りがあるので次のリンクより事前登録をお勧めします:https://www.institutfrancais.jp/gafam/
お問合わせ:dg.debat.contact@institutfrancais.jp

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

イマージュと権力、あるいはメディアの織物ー日仏の眼差し


(同時通訳付き)
日時: 2019年05月17日(金) 17:30〜20:30
場所: 1階ホール
講演者: マリー・ラントン(映画監督、未確認)、村上良太(ジャーナリスト、映画監督)、小熊英二(慶應義塾大学教授)、富田勝也(映画監督)


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画像をクリックし詳細をご覧ください

なんらかの形で、メディアの問題は毎週のように取り上げられる。映画、テレビ、インターネット、報道機関、音楽、スマートフォン−−−−あるいは単に、タッチスクリーンや、ディスプレイといった今日の「スクリーン」など。これらのメディアやスクリーンが日々問いかけるのは、私たちが世界を把握し、空間を生き、歴史のうちに自分たちを位置付け、文化を作る方法である。現在ではいわゆるGAFA (グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などが、生活や社会を否応なく支配しているように見える。しかし、その支配が確立されるに呼応するかのように、アメリカだけでなくヨーロッパや日本でも新しい思想や批評が次々と生まれてきたことも事実だ。これらの思想は、芸術、経済学、美学、哲学、建築、社会学など多岐多様な理論にまたがっている。なかでもポストモダニズム、ポスト構造主義、さらには新自由主義理論などが、映像や記号によって織り成されるネットワーク世界やテクスト−世界、あるいは織物としての世界の到来を告げてきた。
本シンポジウムでは、以上の問題を多角的観点(政治学・社会学・美学・経済学)からアプローチし、メディアはどこまで、あるいはどのように社会構造、創造の条件、交流のあり様を「形成する/伝える」のかを考察したい。

プログラム
17:30 開会挨拶

17:45 基調講演
小熊英二(慶應義塾大学)
「ファクト」と「フェイク」の間にあるもの:メディアと映画にいま何ができるのか?

18:30 ラウンドテーブル:「映画/運動/政治」
司会:マチュー・カペル
富田克也(映画監督)、村上良太(ジャーナリスト)、マリー・ラントン (映画監督)


【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】(公財)日仏会館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、立教大学、パリ第三大学 ・映画視聴覚研究所、在日スイス大使館

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

イマージュと権力、あるいはメディアの織物ー日仏の眼差し


(同時通訳付き)
日時: 2019年05月18日(土) 10:00〜18:00
場所: 1階ホール


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画像をクリックし詳細をご覧ください

なんらかの形で、メディアの問題は毎週のように取り上げられる。映画、テレビ、インターネット、報道機関、音楽、スマートフォン−−−−あるいは単に、タッチスクリーンや、ディスプレイといった今日の「スクリーン」など。これらのメディアやスクリーンが日々問いかけるのは、私たちが世界を把握し、空間を生き、歴史のうちに自分たちを位置付け、文化を作る方法である。現在ではいわゆるGAFA (グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などが、生活や社会を否応なく支配しているように見える。しかし、その支配が確立されるに呼応するかのように、アメリカだけでなくヨーロッパや日本でも新しい思想や批評が次々と生まれてきたことも事実だ。これらの思想は、芸術、経済学、美学、哲学、建築、社会学など多岐多様な理論にまたがっている。なかでもポストモダニズム、ポスト構造主義、さらには新自由主義理論などが、映像や記号によって織り成されるネットワーク世界やテクスト−世界、あるいは織物としての世界の到来を告げてきた。
本シンポジウムでは、以上の問題を多角的観点(政治学・社会学・美学・経済学)からアプローチし、メディアはどこまで、あるいはどのように社会構造、創造の条件、交流のあり様を「形成する/伝える」のかを考察したい。

プログラム
10:00 開会挨拶

10:10 講演I
小林康夫(青山学院大学)「エピステーメの衝撃ーー宮川淳から出発して」

10:55 メディア/スクリーンと思想
エマニュエル・アロア(ザンクトガレン大学、パリ第八大学)
「捨象すること―新たな映像経済学のために」


マルク・アリザール(哲学者)
「映像の経済学、経済の映像学―ブロックチェーンはメディアか膜か」


廣瀬純(龍谷大学)
「世界はいつの日かゴダールのそれとなるのか」

12:40 休憩

13:40 講演II
マウロ・カルボーネ(リヨン第3大学))
「スクリーンはかけていないかのような眼鏡になりうるか」

14:20 メディア/スクリーンと創造
クリスティアン・フェゲルソン(パリ第三大学)
「社会科学的視点からのメディア」

伊藤洋司(中央大学)
  「ベルクソン、ドゥルーズ、イメージ」

15:40 休憩

16:00
木下千花(京都大学)「映画、メディア、生殖の政治」


スティーブン・サラザン(東京藝術大学)
「大きく思い描くこと―マッピング、プロジェクション、または共謀芸術の答え」

17:15 講演III
吉見俊哉(東京大学)
「空爆、或いは視覚都市―東京というグローバル地政学」

18:00 終了


【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】(公財)日仏会館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、立教大学、パリ第三大学 ・映画視聴覚研究所、在日スイス大使館

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

「日仏の翻訳者を囲んで」第11回


使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2019年05月22日(水) 18:30〜20:00
場所: 日仏会館図書室
講演者: 中村佳子

Une vie sans fin.jpg 「中村佳子氏を囲んで」
聞き手:丸山有美氏(フリー翻訳者・ライター、雑誌『ふらんす』前編集長)

日仏会館図書室では、フランス語と日本語の翻訳に携わる方々をお迎えし、翻訳についてお話しを伺う会を開いています。
第11回となる今回は、フランス文学の翻訳家として活躍されている中村佳子氏をお迎えします。
【プロフィール】
広島大学文学部哲学科卒業後、地元の広告代理店で、コピー制作や企業機関誌等の編集に携わる。その後、東京日仏学院、アテネ・フランセでフランス語を学び、翻訳を始める。2000年、パトリス・ルコント監督『サン・ピエールの生命』のノベライズ本で初の出版翻訳を手掛けて以降、フランス文学翻訳家として活躍中。

2084 la fin du monde.jpg 【主な翻訳】
フレデリック・ベグベデ『世界不死計画』河出書房新社 2019
ブアレム・サンサル『2084 : 世界の終わり』河出書房新社 2017
バルザック『ゴリオ爺さん』光文社 2016(光文社古典新訳文庫)
コンスタン『アドルフ』光文社 2014(光文社古典新訳文庫)
ミシェル・ウエルベック『ある島の可能性』角川書店 2007河出書房新社 2016(河出文庫)
ミシェル・ウエルベック『闘争領域の拡大』角川書店 2004 河出書房新社 2018(河出文庫)
ほか








日時 2019年5月22日(水)18:30~20:00 
場所 日仏会館図書室
使用言語:日本語
定員 20名
お申込み方法:下記のメールアドレスに、お名前、ご所属、ご連絡先を明記して、件名を「日仏の翻訳者を囲んで」としてお申込みください。図書室業務は18時で終了いたしますが、開催時間まで図書室をご利用いただけます。

連絡先:日仏会館図書室
〒150-0013 渋谷区恵比寿3-9-25 日仏会館3F
Tel : 03-5421-7643
Fax : 03-5421-7653
Mail : biblio@mfj.gr.jp
開室時間:火~土 13h~18h

第11回.jp

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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

Web時代のマザリナード文書−日仏共同研究プロジェクトの構想


使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2019年05月25日(土) 15:30〜17:30
場所: 601号室
講演者: 一丸禎子氏(学習院大学)
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マザラン肖像


17世紀フランスのフロンドの乱は印刷術を駆使した文書合戦でもありました。宰相マザランを批判する文書には当時からコレクターがいて、約5000種類以上の文書が今日に伝えられています。(日本では東京大学総合図書館が約2700点所蔵。)日仏共同のデジタル化とWeb公開による新しい研究領域の可能性をご紹介します。

 17世紀のマザリナード文書Les Mazarinadesは、フランスのルイ14世の幼年期、絶対王政確立前夜に起きた内乱《フロンドの乱》(1648-1653)の間に印刷出版あるいは手書きで回覧された文書です。約5,000種類が現存しております。mazarinadeという呼称が表しておりますように、時の宰相マザランJules Mazarinの名前に由来しますが、反マザランの誹謗文書だけでなく、高等法院裁決、手紙、戦況報告、滑稽な風刺詩、果てはゴシップから料理のレシピにいたるまでありとあらゆるものが含まれます(なぜかというと、同時代からコレクターがおりまして、何でもかんでも集める傾向にあったからなのです)。
書き手の多くは匿名の後ろに隠れておりますが、その中には17世紀の文人として有名なレ枢機卿、スカロン、シラノ・ド・ベルジュラック、サラザン、ビュシー・ラビュタン(この人は親戚のセヴィニエ夫人の方が日本では有名ですね)などもいます。
17世紀といえば古典主義、モリエールの戯曲にもなった極端な洗練に走るプレシューズたちの時代とご記憶かもしれませんが、マザリナード文書にはパリの市場の言葉、方言、俚語、古い言い回しからラテン語など、じつに豊かな言語表現があふれています。ラシーヌがあの悲劇を3,000足らずの語彙で表現したのとは真逆の世界ですね。
しかしながら、これらの文書は文学者からも、歴史学者からも鬼っ子の扱いを受けてきました。古典主義専門の文学者は、マザリナード文書は粗野で下品だと申しますし、歴史学者は、誹謗中傷するために嘘が含まれている場合があると敬遠してきました。
けれども本当は量があまりにも厖大で、しかもフランス国内だけでなくヨーロッパ各地、ロシア、バチカン、アメリカ、そして日本にまで大小さまざまなコレクションが存在するからなのです。1980年代にクリスチャン・ジュオーという研究者が嘆いておりますが、まさに彼の言うように「すべてのマザナード文書を読むのに果たして人間の一生で足りるだろうか…」とつぶやかざるを得ない。たしかに…マザリナード文書はたった1頁から718頁に及ぶものまであるのです。それが「わかっているだけで」約5,000種類。
さて、しかし、現代はデジタル化時代です。実はこの難攻不落の資料体と見えたマザリナード文書もついに観念する時が来ました。私たちのマザリナード・プロジェクトはフランスに先駆けてこれらの文書をデジタル化し、言語コーパスとして公開することに取り組んでいます。まず東京大学所蔵コレクション『マザリナード集成』約2,700点が画像データ化され、手作業でテクストデータに変換、その際にXML文書を作り、語彙検索のできるオンライン・デジタル・コーパスとして構築したのです(http://mazarinades.org)。
現在は次のフェーズに入っておりまして、この文書を世界で一番たくさん持っているパリのマザリーヌ図書館(日本ではマザラン図書館と紹介されているかもしれません)に協力していただき全種類をデジタル化しようと計画しています。マザリーヌ図書館では目下、ユベール・キャリエが遺した総合目録(草稿)をベースに最新のデジタル版カタログを準備しているところで、私たちのプロジェクトとは相互補完的な学術情報基盤になります。デジタル化した情報を使って、いよいよ世界のどこにいてもマザリナード文書を開き、研究できる状態になります。つまりデジタルヒューマニティーズの領域にこれから入るわけですね。
マザリナード・プロジェクトの言語コーパスはどなたにもお使いいただけます。皆さんもどうぞのぞいてみてください。
「マザリナード文書 デジタル人文学への誘惑」一丸禎子著(日仏図書館情報学会ニュースレター, no 225, 2018, p.5より抜粋)

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ガブリエル・ノーデ肖像


プロフィール
学習院大学文学部・講師。マザリナード・プロジェクト代表(www.mazarinades.org)として、マザリナード国際共同研究サイトを共同運営する(www.mazarinades.net)。 主な著作に、「マザリナード・プロジェクトの挑戦 : 古文書研究の新しい地平線をめざして」『学習院大学文学部研究年報』62, 2015, p. 97-124,「マザリナード文書の公開に先立って : その特性と東京大学コレクションの紹介」『人文』9, 2010, p. 97-117,「マザリナード・プロジェクト : 人文科学研究の新しいコーパスを考察する」『人文』7, 2008, p. 87-106. 他

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マザリナード文書


【司会】安江明夫(日仏図書館情報学会)
【主催】日仏図書館情報学会、日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】東京大学総合図書館

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

20世紀における「戦争の出口」と兵士の帰還

[ 講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2019年05月27日(月) 18:30〜20:30
場所: 1階ホール
講演者: ブルーノ・カバンヌ(オハイオ州立大学)
変更のお知らせ
会場:601会議室 → 1階ホール

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近年、「戦争の出口」つまり戦争から平和への移行についての歴史研究が進展している。移行には兵士の帰還が伴い、(戦場から後方への)空間の移動、(戦時から戦後への)時間の移動、さらには(兵士から退役軍人への)個人的、集団的アイデンティティの移動に関わっている。
本講演では、兵士の帰還の比較史の課題と可能性を検討し、この研究分野が軍事史の新たな地平の中でどのように位置付けられるかと考える。具体的には、戦争と平和の間の境界、戦争の社会史と文化史の再定義、さらには戦闘現象のグローバルヒストリーのプロジェクトなどを提案する。



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プロフィール
高等師範学校出身の歴史学博士、ブルーノ・カバンヌはアメリカで15年間生活している。イエール大学で教鞭をとった後、現在はオハイオ州立大学の戦争史講座の教授を務めている。第一次世界大戦についての数多くの著作があるが、とりわけ『喪に服した勝利 フランス兵の戦後:1918-1920』(スイユ社、2004年)、『第一次世界大戦と人道主義の起源 1918-1924』(ケンブリッジ大学出版、2014)などがあり、最近では、6カ国の研究者の協力を得た共編著『戦争の歴史 19世紀から現代まで』(スイユ社、2018年)がある。

【司会】剣持久木(静岡県立大学)
【主催】科学研究費補助金・基盤研究(B):ヨーロッパにおける公共史の実践-歴史博物館、歴史教養メディア、歴史教科書、科学研究費補助金・基盤研究(B):第一次世界大戦と民間人-「武器を持たない兵士」の出現と戦後社会への影響、「軍隊と社会の歴史」研究会
【共催】日仏会館・フランス国立日本研究所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日仏会館図書室 読書会
2. バンド・デシネをフランス語で読(1日目)


使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2019年05月28日(火) 18:30〜20:00
場所: 日仏会館図書室

バンド・デシネをフランス語の原書で読む読書会を当図書室で開きます。

バンド・デシネ(bande dessinée)とはフランス語圏のマンガのことで、略してBD(ベーデー/ベデ)とも呼ばれます。BDの邦訳は、ここ10年くらいでかなり増えましたが、それでも未邦訳のBDはまだまだ無数にありますし、その中にすばらしい作品もたくさんあります。新しい作品も毎年次々と生み出されています。古い作品も新しい作品も含めて、BDをフランス語の原書で読んでみませんか?

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BDの翻訳者である原正人氏が進行役をつとめ、一緒に読む読書会です。フランス語がある程度読めることが必要ですが、BDをはじめて読む方も、学生の方もぜひご参加ください。

毎回、1作品を取り上げ、冒頭部分を読む予定です。第2回目は以下の作品を取り上げます。

Aurélia Aurita, Je ne verrai pas Okinawa, Les Impressions Nouvelles, 2008.
https://lesimpressionsnouvelles.com/catalogue/je-ne-verrai-pas-okinawa/
オレリア・オリタはフランス在住の女性BD作家。日本で暮らすフランス人男性BD作家と交際していて、彼に会いに頻繁に日本を訪れています。ところがあるとき、彼女は日本の入国管理局で引き止められ、予想だにしなかった対応を受けることになってしまいます……。前回に引き続き、女性作家による自伝的なBDを扱います。前回のBanana Girlに比べると、今回はコマ割りがあり、フキダシも多く、よりBDらしい作品です。BD的なオールカラーではなく、白黒で描かれていて、絵柄的にも日本のマンガ読者にも馴染みやすい作品と言えるでしょう。

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なお、同じ作者による本書の前日譚的な作品が、邦訳出版されています。
オレリア・オリタ『苺とチョコレート』(関澄かおる訳、リイド社、2019年)

前回、多くの方にご参加いただいたので、今回は試験的に2回に分けたいと思います。2回とも使用するテキストはまったく同じなので、参加希望の方はどちらかの回にご参加ください。

第2回のご案内
開催日時①:2019年5月28日(火)18時半~20時
開催日時②:2019年5月29日(水)18時半~20時
開催場所:日仏会館図書室(3F)
定員:各15名
参加:無料
参加方法:参加希望日、お名前、ご連絡先、ご所属を明記してメールでお申込みください。読書会で使用するテキストについては図書室でご用意いたします。詳細はお申込みの際お知らせいたします。尚、出版社より当読書会でテキストを使用する許諾を得ております。
連絡先:日仏会館図書室
〒150-0013 渋谷区恵比寿3-9-25
Tel : 03-5421-7643 Fax : 03-5421-7653
Mail : biblio@mfj.gr.jp
(開室時間:火~土、13h~18h)
※以降、月1回開催予定。次回以降は追ってご連絡します。

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日仏会館図書室 読書会
2. バンド・デシネをフランス語で読む(2日目)


使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2019年05月29日(水) 18:30〜20:00
場所: 日仏会館図書室

バンド・デシネをフランス語の原書で読む読書会を当図書室で開きます。

バンド・デシネ(bande dessinée)とはフランス語圏のマンガのことで、略してBD(ベーデー/ベデ)とも呼ばれます。BDの邦訳は、ここ10年くらいでかなり増えましたが、それでも未邦訳のBDはまだまだ無数にありますし、その中にすばらしい作品もたくさんあります。新しい作品も毎年次々と生み出されています。古い作品も新しい作品も含めて、BDをフランス語の原書で読んでみませんか?

Dokushokai.png
BDの翻訳者である原正人氏が進行役をつとめ、一緒に読む読書会です。フランス語がある程度読めることが必要ですが、BDをはじめて読む方も、学生の方もぜひご参加ください。

毎回、1作品を取り上げ、冒頭部分を読む予定です。第2回目は以下の作品を取り上げます。

Aurélia Aurita, Je ne verrai pas Okinawa, Les Impressions Nouvelles, 2008.
https://lesimpressionsnouvelles.com/catalogue/je-ne-verrai-pas-okinawa/
オレリア・オリタはフランス在住の女性BD作家。日本で暮らすフランス人男性BD作家と交際していて、彼に会いに頻繁に日本を訪れています。ところがあるとき、彼女は日本の入国管理局で引き止められ、予想だにしなかった対応を受けることになってしまいます……。前回に引き続き、女性作家による自伝的なBDを扱います。前回のBanana Girlに比べると、今回はコマ割りがあり、フキダシも多く、よりBDらしい作品です。BD的なオールカラーではなく、白黒で描かれていて、絵柄的にも日本のマンガ読者にも馴染みやすい作品と言えるでしょう。

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なお、同じ作者による本書の前日譚的な作品が、邦訳出版されています。
オレリア・オリタ『苺とチョコレート』(関澄かおる訳、リイド社、2019年)

前回、多くの方にご参加いただいたので、今回は試験的に2回に分けたいと思います。2回とも使用するテキストはまったく同じなので、参加希望の方はどちらかの回にご参加ください。

第2回のご案内
開催日時①:2019年5月28日(火)18時半~20時
開催日時②:2019年5月29日(水)18時半~20時
開催場所:日仏会館図書室(3F)
定員:各15名
参加:無料
参加方法:参加希望日、お名前、ご連絡先、ご所属を明記してメールでお申込みください。読書会で使用するテキストについては図書室でご用意いたします。詳細はお申込みの際お知らせいたします。尚、出版社より当読書会でテキストを使用する許諾を得ております。
連絡先:日仏会館図書室
〒150-0013 渋谷区恵比寿3-9-25
Tel : 03-5421-7643 Fax : 03-5421-7653
Mail : biblio@mfj.gr.jp
(開室時間:火~土、13h~18h)
※以降、月1回開催予定。次回以降は追ってご連絡します。

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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