Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2009年11月のイベント

フランス料理のユネスコ無形遺産登録に向けて

[ 一般公開講演会 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2009年11月06日(金) 18:00 - 20:00
場所: 1階ホール
講演者: ジャン=ロベール・ピット (パリ第4大学地理学教授)
  • 協力:帝京大学

  • 講師プロフィール:
    1949年生まれ。パリ第4大学地理学教授。同大学の学長を2003年から2008年まで務める。2006年にはソルボンヌ大学分校をアブダビに開設した。専門は歴史地理学および文化地理学で、特に食とワイン、国土整備と風景の歴史に詳しい。2008年にはフランス学士院の倫理学・政治学アカデミー会員に選出された。地理学会会長、サン・ディエ・デ・ヴォージュにおける地理学フェスティバル開発協会会長、欧州学術院(Academia Europaea)会員、海外科学アカデミー会員、フランスワインアカデミーおよびボルドーワインアカデミー会員。テルアビブ、ヤシ、トビリシ各大学の名誉教授。レジオン・ドヌール勲章オフィシエ、教育功労賞オフィシエ。
    主要な著作には以下のものがある:Nouakchott, capitale de la Mauritanie (1977), Histoire du Paysage français (Tallandier, 1983, 5e éd. 2001. /「フランス文化と風景」,1998,東洋書林), Terres de Castanide. Hommes et paysages du châtaignier de l’Antiquité à nos jours (Fayard, 1986), Gastronomie française. Histoire et Géographie d’une passion (Fayard, 1991. /「美食のフランス-歴史と風土」,1996,白水社,ポルトガル語,英語への翻訳もあり), Le Japon (Sirey, 1991), Paris, Histoire d’une ville (Hachette, 1993. /「パリ歴史地図」,2000,東京書籍), La France (Nathan, 1997, 2e éd. 2001), Philippe Lamour, père de l’aménagement du territoire (Fayard, 2002), Le vin et le divin (Fayard, 2004. Trad. turque, chinoise). Bordeaux-Bourgogne, Les passions rivales (Hachette, 2005. /「ボルドーvsブルゴーニュ せめぎあう情熱」,2007,日本評論社,英語への翻訳もあり), Jeunes, on vous ment. Reconstruire l’université (Fayard, 2006), Stop à l’arnaque du Bac (Oh ! Éditions, 2007), Le désir du vin à la conquête du monde (Fayard, 2009), À la table des dieux (Fayard, 2009).

  • 講演要旨:
    美味しい食事とワインは昔からフランス人の文化的アイデンティティーの一部である。その理由は無数にあるが、特にフランスにおける宗教と政治の歴史に結びついている。このような背景のもと、フランスの美食をユネスコの無形遺産として登録申請しようという計画は進められている。

関連データ:

» 20091106_CF_Pitte.pdf (PDF版講演案内)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日仏会館春秋講座

ステークホルダー企業と会社法:敵対的買収のルールをめぐって

[ 一般公開シンポジウム ]

使用言語:日本語 (同時通訳付き)
日時: 2009年11月11日(水) 18:30
場所: 1階ホール
  • ロナルド・ドーア(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
  • 岩井克人(東京大学)

  • 司会:伊丹敬之(一橋大学名誉教授)

  • 主催:日仏会館
  • 協力:中央大学
  • 後援:東京財団

  • ロナルド・ドーアと岩井克人・佐藤孝弘の主張の要旨
    • ロナルド・ドーアの主張の要旨
      20年来、経営者の評価が株価の動向に規定され、また株の時価総額が安いと敵対的買収の標的にされるようになって、日本の企業は「従業員主権型」から「株主主権型」に変化した。この動きをくいとめ、「ステークホルダー論」に沿った企業社会を作るためには、株主以外の様々な利害を考慮した経営が可能となる環境が育つように敵対的買収に関するルールを作る必要がある。
      敵対的買収には、「戦略型」、「経営の質的改良型」、「余剰金吸い上げ型」の3類型があるが、岩井・佐藤の企業買収に関するルール制度化の提案は、株主が持つ権利の中に総会の表決によって経営者の任免件を含めることを認める点で「株主主権論」の立場に立つ改正に過ぎない。この改正ルールは株主以外の利益を考慮せず、敵対的買収の中でもっとも問題の多い「余剰金吸い上げ型」を抑止する効果も期待できない。
      ドイツのような「従業員・株主共同主権体制」を日本で実現することは、政治的に非現実的だとしても、せめて以下の改革を実現することによって、ステークホルダー論の理想に近づくルールが可能となろう。(1) 株式持合いなどによって、安定株主工作を追求することを良心的経営者として当たり前とみなす世論を形成する。(2) イギリスの「100%買収ルール」を導入して「余剰金吸い上げ型」の買収を防ぐ。(3) 敵対的買収に対する防衛策の基準をステークホルダー重視論に置く。
    • 岩井克人・佐藤孝弘の主張の要旨
      われわれの立場を「株主主権論」とみなすドーアの主張は誤解である。われわれは、「株主が会社をモノとして所有し、その会社がヒトとして会社資産を所有するとともに、経営者を通して人的資産を管理するという二階建ての構造」として会社の本質を把握している。この1階部分を強調すれば、ステークホルダー重視の会社が可能となる。われわれは「会社は株主のものでしかない」とみなす「株主主権論」を否定している。
      会社買収の問題を考える際に重要なことは、「道徳論」の視点ではなく、「制度論」の視点が重要である。つまり人々が社会にとって望ましい価値を高める行動をとるインセンティブを組み込んだ制度を作る必要がある。ドーアのような敵対的買収の類型化は、「道徳論」に傾き、危険である。
      会社買収の制度設計の価値基準は「株主価値の最大化」ではなく、社会全体にとって望ましい「会社が生み出す付加価値の最大化」であり、そこには会社の付加価値に対する従業員の貢献も含まれる。われわれは、会社が生み出す付加価値の最大化する経営者が選ばれるためのルールを提案する。具体的には、(1) 会社支配権の移転手続きの明確化、(2) 公開買い付けに関するルールの変更、(3) 「種類株」上場の容認である。これらのルール改正によって、株主が会社の付加価値を高める経営者を選ぶインセンティブが与えられるし、「種類株」を活用すればドイツ型の共同決定に形を含めて多様なガバナンスが可能となる。

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

5月革命はフランスに何を残したか?

[ 一般公開講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2009年11月12日(木) 18:00
場所: 601会議室
講演者: アラン・ジェスマール (パリ政治学院)
  • 講師プロフィール:
    国立高等鉱業学校で Ingénieur civil des Mines の学位を取得。固体物理学博士。パリ第6大学で教鞭を執り、高等教育機関の主要な組合である高等教育労働組合(SNESUP)書記長在任中に5月革命を迎える。学生主導で始まった5月革命の大学側のリーダーとなり、1968年以降はプロレタリア左派(GP)で政治活動を続けるが、GPはその後解散。18ヶ月の投獄の後、教職のキャリアを再開し1990年に教育視学官に任命される。政治面では1986年に社会党に入党し、アンドレ・レニェルおよび1991年にリオネル・ジョスパンと、当時の教育相の官房で、また1992年にはジャン・グラヴァニ職業技術教育担当閣外相の官房で役職に就く。2001年から2004年に引退するまでは、パリ市長ベルトラン・ドラノエのもとで教育担当のポストを務めた。

  • 講演要旨:
    1968年を経験したのは女性、男性、若者、老人、職人、知識人、労働者、会社員、管理職、農民、大学教師、学生、作家、芸術家、映画作家、スポーツ選手などあらゆる人々で、さらには娼婦に至るまで《ヒモ》の存在にノーを突きつけた。われわれの誰しもが使っていた、それらのすべてを表現する一つの言葉で言えば、それは《運動》(le Mouvement)であり、その言葉は当然、自分の人生を取り戻し、違う生き方をして他者と直接につながり、個人と集団を尊重することへの激しい渇望の自然発生的な現れだった。そのすべては、多くの場合何の矛盾もなく《労働者階級》への当然の敬意を同時に表明していた。そこに矛盾を見いだしていたのはフランス共産党だけだった。
    本講演では、フランスにおける5月革命が何であったのか、そして5月革命がどのようにとらえられ、最近ではどのように非難されるに至ったのかを検証する。講演者にとって5月革命とは、今日なお受け継がれるべき、継承者なき遺産なのだ。

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

フランス語による科学シンポジウム2009

[ 事前登録制シンポジウム ]

使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2009年11月14日(土) 8:30 - 18:15
場所: 1階ホール
  • この催しは、フランス語を話す全ての分野の研究者たちが毎年集う機会となっています。公的研究機関や民間研究所の研究者、学生、エンジニア、企業の代表者、あるいは単に「関心のある人」が参加し、日本やフランスの研究について意見交換をします。

  • 要事前登録・詳細はこちら→ http://www.jfr-2009.org/index
  • 開催資金助成:
    • 在日フランス大使館科学技術部
    • フランス国立科学センター(CNRS)
    • フランス対外貿易顧問委員会 (CCE) 日本部門
    • 日仏会館フランス事務所

関連データ:

» jfr09_programme.pdf (PDF版シンポジウム開催案内)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

ライン川をはさんだ仏独歴史家の交流:戦間期から現在まで

[ 一般公開共同講演会 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2009年11月25日(水) 17:00
場所: 601会議室
  • ウルリッヒ・プファイル(ジャン・モネ大学)
    • 「1960年代までの新しい政治傾向と学術界の変容の狭間にある仏独歴史家の関係」
  • コリーヌ・ドゥフランス(フランス国立科学研究センター)
    • 「1970年代から現在までの仏独歴史家の学術的関心の一致と共同プロジェクト」

  • 協力:静岡県立大学

  • 講演要旨
    ウルリッヒ・プファイル
    マインツ・ヨーロッパ史研究所やパリ・ドイツ史研究所、シュパイアーでの歴史家会議や歴史教科書に関する対話を通して我々は多くを学ぶことができるが、これらの場はヨーロッパ建設の枠組みにおける仏独両国の歩み寄りのみならず、1945年以降の(西)ドイツにおける歴史学の再構築に非常に重要な意味を持っていた。それはまた歴史的な推移の一局面における“変容する領域”の一部で、変化のプロセスを反映しており、1945年以降の二国間関係を示すとともに、それを計る手段ともなっている。制度化された対話が構築されるとともに変化の兆しが芽生え、衝突の後に生じた深い心理的溝を埋めることが可能となった。第一次世界大戦後の交流が途絶えた時期や、ナチス・ドイツによるフランス占領期にイデオロギー的な目的のために歴史学が動員された時期を経て、1950年代から60年代にかけて敵意や遺恨を乗り越え、友情と信頼に満ちた隣人関係が早急に構築されることに貢献したのである。

    コリーヌ・ドゥフランス
    1980年代以降、仏独両国の歴史家のアプローチに一致が認められるとともに相互的な影響も大きくなった。その結果として現在の歴史記述(ヒストリオグラフィー)に“仏独化”さらにはヨーロッパ化とでもいうべきものが形成されるに至った。本講演では、非常に象徴的な意味を持つ主要な共通プロジェクト(特に共通歴史教科書や、Jean-Jacques BeckerとGerd Krumeichの共著 La Grande Guerre : une histoire franco-allemande および11巻でシャルルマーニュから現代までを通観するシリーズ Histoire Franco-Allemande / Deutsch-Französische Geschichte)を紹介する前に、次第に制度化されつつある歴史家間の交流(学習と研究の共通の場)や転移現象に関する仏独間の対話の出現などを特に踏まえた上での全体的な枠組みと、共通したアプローチを生み出すことに貢献した平行し交差する二国の歴史を分析したい。

  • 講師プロフィール:
    ウルリッヒ・プファイル:1966年生まれ。2005年よりサンテチエンヌのジャン・モネ大学教授(ドイツ学)。1996年から2002年までパリ第3大学におけるドイツ学術交流会(DAAD)講師、また2002年から2008年まではパリ・ドイツ史研究所の学術協力員を務めた。
    主著書:Die »anderen« deutsch-französischen Beziehungen. Die DDR und Frankreich 1949–1990, Köln, Böhlau, 2004 ; avec Corine Defrance (éd.), Le Traité de l'Élysée et les relations franco-allemandes, 1945 – 1963 – 2003, Paris, CNRS Éditions, 2005 (en allemand chez Oldenbourg, Munich, Oldenbourg, 2005) ; Vorgeschichte und Gründung des Deutschen Historischen Instituts Paris. Darstellung und Dokumentation, Ostfildern, Thorbecke, 2007 ; (éd.), Deutsch-französische Kultur- und Wissenschaftsbeziehungen im 20. Jahrhundert. Ein institutionengeschichtlicher Ansatz, Munich, Oldenbourg, 2007 ; (éd.), Die Rückkehr der deutschen Geschichtswissenschaft in die ›Ökumene der Historiker‹. Ein wissenschaftsgeschichtlicher Ansatz, Munich, Oldenbourg, 2008 ; avec Hans Manfred Bock, Gilbert Krebs et Corine Defrance (éd.), Les jeunes dans les relations transnationales. L'Office franco-allemand pour la Jeunesse, 1963–2008, Paris, PSN, 2008.

    コリーヌ・ドゥフランス:1966年生まれ。1995年よりフランス国立科学研究センター(CNRS)研究員(IRICE所属)。フランス外務省内フランス外交文書出版委員会の学術協力員、フランス国立科学研究センター(CNRS)の歴史委員会担当。過去にはマインツ・ヨーロッパ史研究所およびアレクサンダー・フォン・フンボルト財団(ボン)の奨学生だった。
    HPは http://irice.cnrs.fr/spip.php?article114(フランス語)
    主著著:C.D. avec Winfried Schulze, Die Gründung des Instituts für Europäische Geschichte Mainz, Philipp von Zabern, Mayence, 1992 ; C.D., La politique culturelle de la France sur la Rive gauche du Rhin, 1945–1955, PUS, Strasbourg, 1994 ; C.D., Les Alliés occidentaux et les universités allemandes 1945-1949, CNRS-Éditions, 2000 ; en co-édition avec Ulrich Pfeil, Le traité de l'Élysée et les relations franco-allemandes 1945–1963–2003, CNRS-Éditions, Paris, 2005 ; C.D., Sentinelle ou Pont sur le Rhin ? Le Centre d'Études Germaniques et l'apprentissage de l'Allemagne en France (1921–2001), CNRS-Éditions, Paris 2008 ; en coédition avec Hans Manfred Bock, Gilbert Krebs et Ulrich Pfeil, Les jeunes dans les relations transnationales L'Office franco-allemand pour la Jeunesse, 1963–2008 [avec cédérom en annexe], Presses de la Sorbonne Nouvelle, 2008 ; En collaboration avec Reiner Marcowitz et Ulrich Pfeil (éd.) : Histoire/Geschichte tome 2 (dossier de commentaires sur le tome 2 du manuel franco-allemand d'histoire). Dossier trilingue (français, anglais, allemand) en ligne sur le site de l'Institut Georg Eckert de Braunschweig : (http://www.gei.de/index.php?id=1298).

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

日本経済と社会に関するランチセミナー

The Possibility of the Rule of Law Networking through Legal Cooperation: a Challenge for Global Governance

[ LS:招待者限定研究セミナー ]

使用言語:英語 (通訳なし)
日時: 2009年11月26日(木) 12:30 - 14:00
場所: 601会議室

  • 講演:
    • 松尾 弘(慶應義塾大学法科大学院教授)
  • 討論:
    • イザベル・ジロドゥー(UMIFRE 19 CNRS MAEE 日仏会館研究員)
  • 協力:在日フランス商工会議所、在日フランス大使館経済部
  • 申し込み・問い合わせ:mikasa@ [@の後に mfj.gr.jp を補ってください]

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「21世紀の創造」

[ シンポジウム(要参加申込) ]

(同時通訳付き)
日時: 2009年11月27日(金) 15:00 - 17:00
場所: 1階ホール
  • J. M. G. ル・クレジオ(作家, 2008年ノーベル文学賞)
  • 大江健三郎(作家, 1994年ノーベル文学賞)

  • 主催:読売新聞社, NHK
  • 後援:外務省, 文部科学省, 科学技術振興機構
  • 協賛:トヨタ自動車, 日本航空, 清水建設
  • 協力:在日フランス大使館, 日仏会館

  • 参加申込:10月19日付読売新聞朝刊に聴講申込方法が告知されています(問い合わせ:03-3217-8388[平日午前10時〜午後5時])。日仏会館フランス事務所では参加申込を受け付けておりません。
    応募要項(読売新聞調査研究部ノーベル・フォーラム)

  • 関連する催し物のご案内:
    講演会「フィクションという探求 ル・クレジオ氏を迎えて」
    聞き手 中地義和
    日時:2009年11月29日(日)15時(14時15分開場)
    場所:東京大学大学院人文社会系研究科・文学部 法文2号館2F 一番大教室(二番大教室で同時中継)
    入場無料・同時通訳付き
    照会先:東京大学文学部フランス文学研究室(TEL 03-5841-3842)
    http://www.l.u-tokyo.ac.jp/futsubun/news/2009/10/21/

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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