3月
27
2026

本講演会では、気候変動にまつわるリスク管理における透明性の役割を取り上げる。気候リスクの深刻化と、2050年カーボンニュートラル実現を目指して2015年のCOP21で国際的な枠組みが示された今日の状況下で、企業は、温室効果ガスの主な排出者として中心的な地位を占める。これらの課題を解決するため、公的機関は、気候リスクに関する情報の非対称性を減らすことを目的とし、ESG(環境・社会・企業統治)に基づいた枠組みを通じて、徐々に企業に情報の開示を促すようになってきた。透明性の欠如は、気候変動に関するリスクに対する企業とそのステークホルダーの理解を制限し、低炭素経済に対する投資へのシフトへブレーキをかけることになる。透明性はこのように、責任のある投資家の投資の決定に影響力を与え、企業が気候リスクにどれほどさらされているかをより正確に測るための重要な手段と考えられている。本講演ではとりわけ、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の奨励に基づく気候情報開示要求に焦点を当てる。企業による気候関連情報の開示の質と進展具合を確認し、企業や投資家の行動に及ぼす影響を分析する。

サンドラ・リゴー(ソルボンヌ・パリ北大学、ACT)

サンドラ・リゴーはソルボンヌ・パリ北大学教授(経済学)。「エネルギーと繁栄」および「経済と気候」研究会協力研究員。おもな研究分野は、投資ファンドと投資戦略、金融・会計規制、さらに最近ではエネルギー転換下の資金調達、気候変動レポート、持続可能性の規範に及ぶ。著書に、ミシェル・アグリエッタとの共著Crise et Rénovation de la Finance『金融危機と改革』(オディール・ジャコブ、2009年)、Les hedge funds, entrepreneurs ou requins de la finance ?『ヘッジファンド ー 起業家か、あるいは金融サメか』(ペラン、2011年), T.オーヴレー、T.ダレリーとの共著L’entreprise liquidée : la finance contre l’investissement『清算された企業』(ミカロン、2016年)、S. ドゥマリアとの共著Les normes IFRS『IFRS基準』(レペール・ラ・デクーヴェルト、2019年)、T. オーヴレー、N. ベデュ、C. ガルニエとの共著L’industrie de la finance『金融業界』(2022年1月)などがある。彼女の論文は多数の国際学術誌に掲載されている。

【司会】マロ・モファカミ(ソルボンヌ・パリ北大学、日仏会館・フランス国立日本研究所、CNRS)

【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。

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