市場から見た日本文学 ― 出版・宣伝・翻案(1日目)
[シンポジウム]
13:00〜19:15 日仏会館1階ホール 同時通訳付
7/10(金)・11(土)
1日目:13:00~19:15
2日目:10:00~19:00
日本で本を「売る」のは一体誰か。日本あるいは海外で、誰が本を出版し、誰が宣伝するのか。その過程で、翻訳家に割り当てられた役割、とりわけ、作家の役目とは何なのか。彼ら自身がどれほど「商品」となり、さらには「ブランド」となり得るのか。またこれらのプロセスは、加速するデジタル化、書籍に捧げられた空間の変容、あるいはインターメディアリティの拡大に伴い、今日どのように発展し、変化しているのだろうか。
文学研究は長い間、おもに作品の内容や文体の分析に費やされてきたが、出版業界、あるいは作家のキャリアを形成し、彼らの著作物の運命を決定づける象徴的で商業的な流通経路については、特に日本や現代の学術分野において、研究対象となることは稀であった。
文学の効果、流通、創作と販促の物質的な条件に着目し、文学研究の壁を取り払うことを目指す現行のパラダイムに従って行われる本シンポジウムを通して、私たちは、今日の日本文学の位置づけをよりよく理解するだけでなく、デジタル時代に日本文学が直面している課題を把握することができるだろう。
その目的を達成するため、本シンポジウムでは、20世紀初頭から現代にかけて、純文学から大衆文学に至るまで幅広い日本文学作品と作家を取り上げる。登壇者たちもまた、作家、研究者、編集者、翻訳家など、文学の創作と販売・宣伝に関わるあらゆる業界・学術界から集められる。
【登壇者】アンヌ・バヤール=坂井(フランス国立東洋言語文化大学名誉教授)、アントナン・ベシュレール(ストラスブール大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)、ミリアン・ダルトア(フランス著作権事務所)、藤井太洋(SF作家)、トマ・ガルサン(パリ・シテ大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)、バンジャマン・ジル―(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、日比嘉高(名古屋大学)、井上彼方(編集者・経営者 VGプラス)、亀井ダイチアンドリュー(青山学院大学)、辛島デイヴィッド(早稲田大学)、片岡真伊(国際日本文化研究センター)、エマニュエル・ロズラン(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、ニコラ・モラール(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、大野舞(パリ・シテ大学、CRCAO)、ジェラルド・プルー(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所、CRCAO)、パウ・ピタルク(早稲田大学)、アポリーヌ・ペトロシアン(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、ジゼル・サピロ(社会科学高等研究院、フランス国立科学研究センター)、柴野京子(上智大学)、ドゥニ・タヤンディエー(立命館大学)、竹森ジニー(翻訳家)、吉田元子(ポプラ社)
プログラム
13:00 開会の辞
13:15 第一部 戦前日本における文学のプロモーション
【司会】ジェラルド・プルー(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所、CRCAO)
「明治期の作家の図像表象とメディア的可視化」
ニコラ・モラール(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)
「戦前外地で本を売る:小説、雑誌、特価本」
日比嘉高(名古屋大学)
「著者の価値はどこからきているのか ―― 1923年の鄭然圭をめぐるメディア言説について」
パウ・ピタルク (早稲田大学)
「岩波茂雄、夏目漱石、そして戦前日本出版界」
亀井ダイチ アンドリュー(青山学院大学)
14:55 ディスカッション + Q&A + 休憩
15:30 第二部 21 世紀の出版 —— 新しいフォーマット、メディア、トレンド
【司会】トマ・ガルサン (パリ・シテ大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)
「新書における「作家性」とは」
大野舞(パリ・シテ大学)
「出版業界のプラットフォーム化に向けて ―― ウェブと紙媒体の間の緊張と補完関係 」
アポリーヌ・ペトロシアン(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)
「現代文学界の変容に直面する(日本の)文学賞」
バンジャマン・ジル― (フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)
「出版界における正当性の構築 ―― 3.11以降の作家対談を通して」
アンヌ・バヤール=坂井(フランス国立東洋言語文化大学名誉教授)
17:10 ディスカッション + Q&A + 休憩
17:45 開会講演
「文学が流通する場所 ―― 出版市場と空間の変容」
柴野京子 (上智大学)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】(公財)日仏会館
【協賛】クレディ・アグリコル・CIBジャパン、フランス東アジア研究所、社会科学高等研究院、GIS Asie、フランス財団、CRCAO
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