7月
11
2026

7/10(金)・11(土)
1日目:13:00~19:15 
2日目:10:00~19:00

日本で本を「売る」のは一体誰か。日本あるいは海外で、誰が本を出版し、誰が宣伝するのか。その過程で、翻訳家に割り当てられた役割、とりわけ、作家の役目とは何なのか。彼ら自身がどれほど「商品」となり、さらには「ブランド」となり得るのか。またこれらのプロセスは、加速するデジタル化、書籍に捧げられた空間の変容、あるいはインターメディアリティの拡大に伴い、今日どのように発展し、変化しているのだろうか。

文学研究は長い間、おもに作品の内容や文体の分析に費やされてきたが、出版業界、あるいは作家のキャリアを形成し、彼らの著作物の運命を決定づける象徴的で商業的な流通経路については、特に日本や現代の学術分野において、研究対象となることは稀であった。

文学の効果、流通、創作と販促の物質的な条件に着目し、文学研究の壁を取り払うことを目指す現行のパラダイムに従って行われる本シンポジウムを通して、私たちは、今日の日本文学の位置づけをよりよく理解するだけでなく、デジタル時代に日本文学が直面している課題を把握することができるだろう。

その目的を達成するため、本シンポジウムでは、20世紀初頭から現代にかけて、純文学から大衆文学に至るまで幅広い日本文学作品と作家を取り上げる。登壇者たちもまた、作家、研究者、編集者、翻訳家など、文学の創作と販売・宣伝に関わるあらゆる業界・学術界から集められる。

【登壇者】アンヌ・バヤール=坂井(フランス国立東洋言語文化大学名誉教授)、アントナン・ベシュレール(ストラスブール大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)、ミリアン・ダルトア(フランス著作権事務所)、藤井太洋(SF作家)、トマ・ガルサン(パリ・シテ大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)、バンジャマン・ジル―(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、日比嘉高(名古屋大学)、井上彼方(編集者・経営者 VGプラス)、亀井ダイチアンドリュー(青山学院大学)、辛島デイヴィッド(早稲田大学)、片岡真伊(国際日本文化研究センター)、エマニュエル・ロズラン(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、ニコラ・モラール(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、大野舞(パリ・シテ大学、CRCAO)、ジェラルド・プルー(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所、CRCAO)、パウ・ピタルク(早稲田大学)、アポリーヌ・ペトロシアン(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)、ジゼル・サピロ(社会科学高等研究院、フランス国立科学研究センター)、柴野京子(上智大学)、ドゥニ・タヤンディエー(立命館大学)、竹森ジニー(翻訳家)、吉田元子(ポプラ社)

プログラム

10:00 第三部 翻訳文学の宣伝、販売
【司会】アンヌ・バヤール=坂井(フランス国立東洋言語文化大学名誉教授)

「J-Lit ブーム:翻訳者の視点から」
竹森 ジニー(翻訳家)

「英語圏における「日本文学」の再編:21世紀を中心に」
辛島デイヴィッド (早稲田大学)

「米語圏で「ミシマ」を売り出すということ ―― クノップフ社とニュー・ディレクションズ社の競争、協働」
片岡真伊(国際日本文化研究センター)

「日仏間のライツ事業における展望と課題」
ミリアン・ダルトア(フランス著作権事務所)

11:40 ディスカッション + 昼休憩

13:30 第四部 大衆向け文学の宣伝、販売
「癒し系」の文学 —— 文学の「商品化」、あるいは商品の「文学化」
【司会】ミリアン・ダルトア(フランス著作権事務所)

「抹茶ティー片手に、まったり。―― フランスにおける日本の「フィールグッド文学」
エマニュエル・ロズラン(フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所)

「癒し系」の文学とは何か ―― 定義とサブカテゴリーに関する考察
トマ・ガルサン (パリ・シテ大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)

パネルディスカッション/ Q&A:「癒し系文学」は存在しているか
吉田元子 (ポプラ社)、ミリアン・ダルトア、トマ・ガルサン 

14:50 ディスカッション + 休憩  

SFにおける最新パラダイム
【司会】アントナン・ベシュレール (ストラスブール大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)

「共同的なエートスへの創造 ―― 横田順彌の作品を通じての日本SFに関する一考察」
ジェラルド・プルー (フランス国立東洋言語文化大学・フランス東アジア研究所、CRCAO)

「日本SFの振興:21世紀における新たな戦略」
ドゥニ・タヤンディエー (立命館大学)

パネルディスカッション/ Q&A:藤井太洋 (SF作家)、井上彼方(編集者・経営者 VGプラス)

17:05 休憩

 17:15 閉会講演
「20-21世紀の文芸翻訳市場の傾向と変容」
ジゼル・サピロ (社会科学高等研究院、フランス国立科学研究センター)

18:45 閉会の辞

【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所
【協力】(公財)日仏会館
【協賛】クレディ・アグリコル・CIBジャパン、フランス東アジア研究所、社会科学高等研究院、GIS Asie、フランス財団、CRCAO

シンポジウム1日目へのお申込みはこちら

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。

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