7月
17
2025

絶えず変化し続ける都市・パリ。「19世紀の首都」とヴァルター・ベンヤミンが称した光の都は、近年再び生まれ変わろうとしている。2010年代の節目に打ち出された大規模都市再開発計画「グラン・パリ(Grand Paris)」、オリンピックとパラリンピック、レ・アールをはじめとする大規模な建築計画、市門の塔の再建、2019年の悲劇的な火災で焼け落ちた中世の灰の中から復元されたノートルダム大聖堂の屋根組など。パリは沸き立ち、知識人や学者を従わせ、多数の出版物が渦巻いている。

このテーマを扱った書物の中でも、次に紹介する2冊は、そのオリジナリティと奇抜な論調で際立っている。『ありふれた場所』(Nos Lieux communs) と『プチ・パリで終わるために』(Pour en finir avec le petit Paris)である。ここではその全容を公開することはせず、これら2冊の共著作物に書かれた内容を通して、新しいパリの舞台裏を覗いてみたいと思う。2つのプレゼンテーションから成る本講演会では、パリジャンとパリジェンヌたちの生活を象徴する場所を出発点として、完全な変容を遂げようとしている首都のマクロ構造の中に、消滅あるいは再生されつつあるスポットの日常的な空間性と日々の暮らしの絡み合いを見ながら考察を試みる。

ファブリス・アルグネス、ミシェル・ビュッシー、マルティーヌ・ドロズズ編『ありふれた場所 - 現代世界の地理 -』 (パリ、Fayard社、2024年)

ダニエル・ベアール、エマニュエル・ベランジェ、ドミニク・ブール、マルコ・クレマスキ、マルティーヌ・ドロズズ『プチ・パリで終わるために』 (パリ、ArchiCity社、2025年)

21世紀のパリ─フランスの首都の地理学を書く

最初のプレゼンテーションでは、現代のパリの変容の様子を描く2冊の書物を紹介する。1冊目は、地理年代記の『ありふれた場所』(Nos Lieux communs)。ロラン・バルトとジョルジュ・ペレックの著作という2つの遺産に基づき、フランス人男性と女性にとっての現代地理を描きだす一冊である。本書はまた、地図帳としての一面も持ち、外環状道路やゾーンなど、首都パリの変貌の歴史を象徴するコースを提案している。本プレゼンテーションに続いては、都市計画家で、本講演を担当するラファエル・ランギヨン氏とマルティーヌ・ドロズズ氏も執筆に加わった書物『プチ・パリで終わるために』(Pour en finir avec le Petit Paris)の共著者であるエルザ・マルタイヤン氏が、過去25年間のパリの首都としての発展を象徴する場所と、その新しい地理の輪郭について議論する。

マルティーヌ・ドロズズは、フランス国立科学研究センター、オックスフォードフランス国立研究所研究員。パリ政治学院都市学校(Sciences Po École urbaine)で教鞭を取る。地理学者として、大都市の形態と可能性を探り、あらたな都市の現代的特質を物語るエクリチュールに関心を持つ。

新しいパリの地理

パリは、世界のあらゆる都市圏と同様、気候変動や環境汚染の著しい状況下において、都市としての魅力の高まりと根強い社会格差に特徴づけられる、大都市のダイナミクスに直面している。このような特徴に加え、パリならではの点がある。それは、パリは、人口700万人の大都市圏の中心に位置する面積105 km2、人口200万人の小さな都市ということである。この都市の歴史、形態、遺産、行政の特異性は、都市開発の選択肢とそれによって引き起こされる変化に影響を与える。こうした選択は、政権によって時に協議され、時に押し付けられ、戦略的あるいは規制文書によって定められている。新しいパリの地理を理解するために、下記の3点から考察を行う。

一つ目は、クリシー・バティニョル界隈(17区)とリヴ・ゴーシュ(13区)を対象とした、公共開発プロジェクトによる新たな都市計画。この2つのエリアは、歴史的サイトから比較的離れた、物流施設と鉄道の跡地に位置している。

二つ目は、アートとラグジュアリー戦略を見据えた新しい施設 (アール・オ・グラン、フランソワ・ピノーのコレクション、カルティエ財団、ラ・サマリテーヌ – LVMH)に代表される、パリ中心部への一極集中によるパリ自体の進化。

三つ目は、パリ首都圏の大規模開発計画・グラン・パリ(Grand Paris)。2016年の時点では、都市整備と格差是正に関する規制が限定されているが、新たなメトロの路線網により、その住民と利用者の実際の生活の中に、大都市の現実が溶け込んでいくことになる。

エルザ・マルタイヤンは地理学者、都市計画・開発修士(DESS)。キャリアの大半をパリ都市計画のワークショップに費やした後、パリ市で地方都市計画の改訂に関する協議プロセスを指揮する。その後、グラン・パリ計画において首都圏当局との協力を主導。

2016年にパリで 第1回「Cities for air 」サミット が開催された後、世界の都市の大気質観測所(GUAPO)の立ち上げに携わり、2017年から2019年まで所長を務める。その間、パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学、パリ・アメリカン大学などで教鞭を執り、『Urbanisme』『Annales de la recherche urbaine』などの専門誌に多数の記事を寄稿。

【司会】ラファエル・ランギヨン(日仏会館・フランス国立日本研究所)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。

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