津島佑子の声――死と解放
[講演会] 井上隆史(白百合女子大学)
18:00~20:00 601号室 日本語 フランス語逐次通訳付き
父(太宰治)の死、兄の死、子の死という三重の悲劇に見舞われた津島佑子は、絶望の底に差す光、喪失の深みから響く希望の声を描き出した。本講演会では、アイヌの母と和人の父を持つキリシタンの少女が、キリスト教弾圧下の日本を逃れてマカオ、ジャカルタへと流れてゆく江戸初期の物語と、近代文明の果てに原発事故へ至る現代の物語とを交錯させた最後の長編『ジャッカ・ドフニ』を取り上げ、今年没後10年、来春には生誕80年を迎える作家の到達点を考える。
井上隆史は白百合女子大学教授。主著に『三島由紀夫を誰も知らない』(光文社)、『暴流(ぼる)の人 三島由紀夫』(平凡社)、『大江健三郎論 怪物作家の「本当ノ事」』(光文社)、編著に『津島佑子の世界』(水声社)などがある。
【司会】アントナン・ベシュレール(ストラスブール大学、日仏会館・フランス国立日本研究所)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所