2月
16
2024

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フランツ・ファノン(1925-1961)はフランスの精神科医、思想家、エッセイスト。当時は植民地帝国の領土であったマルティニークで育ち、独立戦争においては独立を支持し、アルジェリアで活動した人物です。彼は、その出自から得られた植民地社会の経験と、アルジェリアのブリダ精神病院における精神医学の実践に基づき、みずからの思想を育みました。また、エメ・セゼールの教え子であり、リヨンでメルロ=ポンティの講義を聴いた彼の作品は、1940年代から1950年代のフランス思想によって深い影響を受けています。彼は初期の著作からすでにサルトルの作品や概念を援用していることからもそれがうかがわれます。彼はサルトルと長い意見交換を1961年に行っており、サルトルはファノンの最後の著作となった『地に呪われたる者』(1961年)の前書きを記しています。 セルア・リュスト=ブルビナ氏はつねに「知の脱植民地化」をみずからの使命としてきました。ファノンは精神医学の実践を通じて被植民地化された主体の行動を見出していくのですが、リュスト=ブルビナ氏はその精神医学的実践に注目し、発話と声の重要性を主張することによって、いかにファノンが被植民地化された人びとが沈黙を破り、声を取り戻すようとりくんだかを中心に、ファノンの新たな姿を描こうと試みています。 ファノン思想の批判的射程は頂戴であり、その知的遺産は国際的な広がりを誇っています。『地に呪われたる者』の衝撃波は1960年代の日本にも到達し、エドワード・サイードやジュディス・バトラーが語るずっと以前から、さらにホミ・バーバがファノンをポストコロニアル批評の先駆者と位置づける以前から、多くの日本人知識人がアジア・アフリカの第三世界という理念で魅惑しました。 「第三世界」はフランス人知識人が提唱した概念ですが、ファノン自身は自国において大きく評価の割れる存在であり続けている。しかし、人口動態的に、地政学的に、あるいは環境正義の視点からいまでは「グローバル・サウス」と呼ばれる地域への注目が増すなか、ファノンという孤高の普遍主義者を見直すべき時がきているように思われます。

セルア・リュスト・ブルビナ

パリ・シテ大学、社会・政治変動研究所の連携研究員、哲学者。パリ政治学院で政治理論を教え、国際哲学コレージュでは「知の脱植民地化」プログラムのディレクターを務めた。フランス人の母とアルジェリア人の父の間に生まれ、学際的な視点から、旧植民地、旧宗主国双方におけるポストコロニアル的推移に関心を持つ。主な著書に『放浪する鏡像あるいは知の脱植民地化(芸術、文学、哲学)』 (2018年)、『アフリカとその亡霊たち――それ〈以後〉を書くこと』(2015年)などがあり、編著として『彼ら自身による10人のアフリカ思想家』(2015年)がある。また、2022年には『アルジェー東京――アジアにおける反植民地主義の使者』を出版し、戦時下のアルジェリアとアジアとの外交的つながりや、「アジア-アフリカ横断的なサウス」をめぐる知識人たちの連帯を浮き彫りにした。

鵜飼 哲

一橋大学名誉教授。20世紀後半のフランス文学・思想を専攻。とりわけ、いずれもがフランスの旧植民地、特にマグレブと深い関わりを持つジャン・ジュネとジャック・デリダを研究対象としている。主な日本語の著書に以下のものがある。『いくつもの砂漠、いくつもの夜――災厄の時代の喪と批評』(2023年)、『動物のまなざしのもので――種と文化の境界を問い直す(2022年)、『ジャッキー・デリダの墓』(2014年)など。また、ジュネーやデリダの著作を数多く翻訳している。

澤田 直

立教大学教授。20世紀フランスの思想と文学、とりわけジャン=ポール・サルトルとジャン=リュック・ナンシーを主な研究対象としている。また、マグレブやカリブ海のフランス語圏文学にも造詣が深い。主な日本語の著書に以下のものがある。『サルトルのプリズムーー20世紀フランス文学・思想論』(2019年)、『サルトル読本』(2015年)、『ジャン=リュック・ナンシーーー分有のためのエチュード』(2013年)など。また、サルトル、ナンシー、フィリップ・フォレストの作品を数多く翻訳している。

【講師】セルア・リュスト=ブルビナ(パリ・シテ大学)
【ディスカッサント】鵜飼哲(一橋大学)
【司会】澤田直(立教大学、(公財)日仏会館)
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所、セルア・リュスト・ブルビナ氏招聘グループ
【協力】(公財)日仏会館、科研費 基盤研究(B)20H04419

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。

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