9月
17
2009
  • 講師プロフィール:

    パリ第10大学ナンテールで文化人類学を、フランス国立東洋語・東洋文化研究院で日本語を修めた後、7年ほど日本に滞在して神奈川大学で民族学を学ぶ。現在はフランス国立東洋語・東洋文化研究院准教授として日本語および日本の民族学の講座を担当している。研究テーマは、近現代の日本(19〜20世紀)における配偶者の関係。博士論文では「縁結びの神」を対象にしたフィールドワークをもとに、西洋的なディスクールの影響を受けることが比較的少ない恋愛観に着目した。現在は、19世紀末における、そのような恋愛観とキリスト教的理想の邂逅について研究を行っている。2000年から2年間は日仏会館招聘研究員を務めた。

  • 講演要旨:

    19世紀最後の30年ほどのあいだ、日本は自らの新生をかけた運動に大きく揺れたが、思想家や政治家は日本女性の教育を近代国家建設の条件のひとつと定めた。それは、被服従者たる弱者と考えられた女性を「良妻賢母」に仕立てることであった。強くするべき肉体、啓蒙するべき精神、身分を定めてやるべき配偶者と考えられた女性自身の内部でまさにこのような作業がなされたのである。しかし、女性から男女間の関係に論点を転換する理論家も存在した。女性の弱さの責任を男性側に求めることもためらわず、それらの理論家は真に近代的な配偶者関係の型を見出そうとしたのである。それは、翻訳することが非常に困難な新しい西洋の概念 « love »(愛)の上に築かれるべき関係であった。本講演では、19世紀末の日本においてどのような論争を経て、愛の「西洋的」定義が理解され、翻訳されたのかをたどる。

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。

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