2月
12
2010
  • 協力:東京外国語大学
  • 講演要旨:

    MAUSS 誌(Mouvement anti-utilitariste en science sociale 社会科学における反功利主義運動)は、思想と社会活動のあらゆる領域における経済主義の急激な広がりに対抗するため1981年に創刊された社会科学と政治哲学の学際的な雑誌である。寄稿者たちにとって、経済主義に対抗しうる理論的かつ経験的、倫理的そして政治的な可能性は(カール・ポランニーの遺産とも関連して)、デュルケムの知的継承者であるマルセル・モースの著作、特に「贈与論」に求められる。この書物から導き出すことのできる“贈与のパラダイム”は、社会科学一般の基礎を築くことを可能にする。

  • 講師プロフィール:

    1944年生まれ。パリ第10大学教授(社会学)。パリ第10大学の Sophiapol (政治的社会学・哲学・人類学研究室)の共同代表を務める。また、MAUSS 誌および MAUSS 文庫(40冊を刊行)の創始者であり主幹。これまでに発表した論文は400点以上、著作は10冊あまりを数える。近著に Anthropologie du don. Le tiers paradigme,La Découverte/poche, 2007 (2000), Dé-penser l’économique. Contre le fatalisme, 2005, La Découverte, Théorie anti-utilitariste de l’action. Fragments d’une sociologie générale, 2009, La Découverte などがある。

関連データ:

» 2010-02-1213ACaille.pdf (PDF版 講演会・ラウンドテーブル開催案内)

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。