Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


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仏教と神経科学:対話はどこへ行ったか


使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2024年10月18日(金) 18:00〜20:00
場所: 1階ホール
講演者: ベルナール・フォール(コロンビア大学名誉教授)

近年フランス語に翻訳されたドナルド・ロペス・ジュニアの著作『仏教と科学』« Le bouddhisme et la science »に示されているように、仏教と科学の両立性の問題は、19 世紀末に既に提起されていた。それ以来、仏教と科学の間のいわゆる「対話」の話者は何度も変化してきたが、双方の述べる主張は本質的に同じままである。仏教側では、1980 年代から、チベット仏教が禅に代わって主要な対話者となった。しかし、科学と「両立」するためには、仏教のさまざまな流派が、伝統的な教義の大部分をその議論から排除しなければならなかった。

科学側では、議論の拠り所としての神経科学の出現が重要な変化をもたらした。神経科学が、生物化学の延長にあるものとはいえ、神経科学がとりわけ脳に関連しているという事実により、それまで仏教の専門領域とされていた「精神」に対して、考察する権利が与えられたのである。

モダニズムの考えでは、仏教は自然と一体化し、「幸福の精神性」という形で新資本主義社会の物理主義的で快楽主義的な言説に統合されつつある。したがって、AI の飛躍的発展とともに到来する「すばらしい新世界」において、仏教 はどのような位置を占めることができるか考えることが重要である。この世界については、オルダス・ハクスリーがほぼ 1 世紀前にすでに予見していた。アミタヴ・ゴーシュがまさに「大混乱の時代」と表現した人新世の時代に、仏教徒が直面する差し迫った問題のいくつかを特定しようと試みる。

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ベルナール・フォールは、歴史的および人類学的な観点から仏教とその他のアジアの宗教を専門に研究している。1988年から2006年までスタンフォード大学で中国の仏教史を教えた後、2023年までコロンビア大学で日本の宗教を教える。フランス語および英語での著書多数。「即時性のレトリック: チャン/禅仏教の文化批判 (The Rhetoric of Immediacy: A Cultural Critique of Chan/Zen Buddhism)」(プリンストン大学出版局、1991年)。「チャンの洞察と観察: チャンの伝統の認識論的批判 (Chan Insights and Oversights: An Epistemological Critique of the Chan Tradition)(1993年)。 「否認する力:仏教、純粋、ジェンダー(The Power of Denial: Buddhism, Purity and Gender)」(2003年)。「仏教、哲学、宗教(Bouddhismes, philosophies et religions)」(フラマリオン社、2000年)。「仏教と暴力(Bouddhisme et violence)」 (Le Cavalier Bleu、2008年)。「仏教のセクシャリティ: 欲望と現実の間(Sexualités bouddhiques: Entre désirs et réalités)」 (フラマリオン社、2011年)。「禅の想像力: 日本の僧侶の精神世界(L'imaginaire du Zen: L'univers mental d'un moine japonais)」 (Les Belles Lettres社、2011年)。「Gods of Medieval Japan、vols I-III」(ハワイ大学出版局、2015-2021)、「ブッダの千と一の生涯 (Les mille et une vies du Bouddha)」(スイユ社、2018年)。


【講師】ベルナール・フォール(コロンビア大学名誉教授)
【司会】 アントナン・ベシュレール(日仏会館・フランス国立日本研究所) 
【主催】日仏会館・フランス国立日本研究所

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