連続講演会《日本研究の現在》
非西洋と近代性は両立しうるかー日本の場合
使用言語:
フランス語 (通訳付き)
日時:
2017年01月17日(火) 18:30〜20:30
場所:
1階ホール
講演者:
ピエール・スイリ(ジュネーヴ大学)
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日本の近代性は、西洋を模範とするだけでなく、日本や中国の思想の沃土の上に築かれた。日本において、1880年頃の自由民権運動は、ルソーの思想よりも中国の古典に着想を得ていた。工業体制による自然破壊への反対は、自然と人間の調和の世界観に影響を受けていた。1910年代に入ってすぐに起こったフェミニズムは神道や国学を多く参照しており、また、初期の社会主義は儒教的思考形態を取り入れている。かつてのイデオロギーが再び多様な形で援用されており、日本の近代化を考えるにあたっては西洋の経験という模範的価値を相対化せざるをえない。日本の近代化とは西洋化であると同時に反西洋化であり、西洋の受容であると同時にその支配に対する反応であったのだ。
ピエール・スイリはジュネーヴ大学教授。日本の歴史を専門とする。元日仏会館フランス事務所所長(1999年〜2003年)。近著にModerne sans être occidental (Gallimard, 2016)、Aux origines du Japon d'aujourd'hui (Gallimard, 2016)がある。
【講師】ピエール・スイリ(ジュネーヴ大学) 【司会】坂井セシル(日仏会館・日本研究センター) 【主催】日仏会館フランス事務所
* 日仏会館フランス事務所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページのイベントカレンダーからの申込みが必須となります。警備強化のため、当日の受付に際しては身分証明書の提示をお願いしております。