日時: | 2013年05月16日(木) 18:00 - 20:00 |
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場所: | 1階ホール |
【要旨】 文化人類学はイギリス、フランスをはじめ海外に植民地をもち、いち早く「近代化」を遂げた西洋の「文明国」で発達した学問である。文明の中心が周辺の未開文化を研究する西洋中心的人類学に異を唱え、「非ヘゲモニー的人類学Anthropologie non hégémonique」を掲げる人類学者国際フォーラムForum international des anthropologues (FIA) の東京シンポジウムが、日仏会館で開かれる。その前夜行事として、日本の川田順造とフランスのフランソワ・ラプランチーヌが、シンポジウムのテーマである「文化の三角測量」について討議する。 「文化の三角測量triangulation des cultures」は、日本の民俗学的研究から出発し、フランスで人類学とアフリカ研究を学び、フランス諸地方の伝統的職人と、西アフリカとくにブルキナファソの旧モシ王国について、長年現地研究をした川田が唱えて来た文化研究の方法である。対比的な二文化の比較に、全く異なる第三の文化を加えることにより、研究者自身の視点を是正し、それぞれの文化の隠れた性質を立体的に浮き彫りにすることを目指す。他方、哲学から人類学に転じたラプランチーヌは、クロード・レヴィ=ストロースの構造人類学anthropologie structuraleに対し、人類学に「主体sujet」概念を復活させ、エスノ精神分析学ethnopsychanalyseを起点に 「感覚的なものの人類学anthropologie du sensible」を開拓してきた。主たるフィールドはブラジルだが、最近では日本と中国に滞在した印象をもとに「文化の四角測量」の可能性を示唆している。 本対談では、川田が翻訳しラプランチーヌが書評を書いているレヴィ=ストロースの死後出版L'autre face de la lune. Écrits sur le Japon, Seuil, 2011(『月の向こう側 日本について』中央公論新社、2013)を媒介項に、両者の「文化の三角測量」観を突き合わせ、内dedansと外dehorsから日本についての視線を交叉させる。 【講師】 フランソワ・ラプランティーヌ(リオン第2 大学) 川田順造(神奈川大学) 【司会】 三浦信孝(中央大学) 【主催】 日仏会館フランス事務所、公益財団法人日仏会館 【協力】 神奈川大学・日本常民文化研究所 【助成】 アンスティチュ・フランセ日本 |
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