Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

ルソーと共に公論=世論について再考する

[ 講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2013年01月21日(月) 18:30 - 20:30
場所: 601号室
講演者: ブルーノ・ベルナルディ
(フランス国立科学研究センター・古典思想史研究所研究員、
国際哲学コレージュ・プログラムディレクター)
【プロフィール】
高等師範学校(ENS)卒業、哲学高等教育教授資格(アグレガシオン)取得、哲学博士。CNRSの古典思想史研究所研究員、国際哲学コレージュ・プログラムディレクター。専門はルソー研究(多数の著作あり)および政治的近代性の概念史。主著にQu’est-ce qu’une décision politique ? (2003)、 La fabrique des concepts, recherches sur l’invention conceptuelle chez Rousseau (2006)、 Le principe d’obligation : sur une aporie de la modernité politique (2007)がある。現在は「市民社会」と「国法」の概念に関する研究が進行中である。

【要旨】
近代性の文脈において、公論=世論は二つの顔を持つ。人民の意志の表明という意味では、公論こそ正統性の根拠であり、集団的な情念の発露である限り、世論は合理的な決定を妨げる要因になる。共和主義は、情動ではなく論理に訴える熟議を良識ある公論形成の手段ととらえるが、そこで異論として出されるのが「人民」概念の非現実性である。共同体を形成するのは合理的な計算ではなく、帰属感情であるというのだ。
ルソーは公論=世論を違った方向からとらえる。独特の人間学から、ルソーは情念と理性の二項対立を拒否し、情念も理性も、良きにつけ悪しきにつけ、共に人間の「文明化」に根ざすと考える。その結果、ルソーの政治思想においては、「公共的理性」の形成において社会性に基礎にある情動が果たす役割が考慮に入れられる。本講演では『社会契約論』における公論=世論の概念が、「一般意志」の概念の必然的帰結であり相互補完関係にあることを示したい。

【司会】
クリストフ・マルケ(日仏会館フランス事務所所長)

【主催】日仏会館フランス事務所
【協力】中央大学

Site de philosophie politique de Bruno Bernardi

* 日仏会館フランス事務所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページのイベントカレンダーからの申込みが必須となります。警備強化のため、当日の受付に際しては身分証明書の提示をお願いしております。

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