10月
22
2017

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ポール・ヴァレリーは1871年に南仏の港町セットで生まれ「地中海の感興」の中で育った。1945年7月20日の死に際してはドゴールにより国葬をもって遇されセットの「海辺の墓地」に埋葬されたフランス第三共和政の桂冠詩人とも言うべき存在。今年は第一次大戦中の1917年に20年におよぶ「沈黙」を破って長詩『若きパルク』が刊行されて100周年にあたる。ヴァレリーは処女評論『レオナルド・ダヴィンチの方法序説』(1895)でルネッサンスの万能の天才のうちに芸術創造の秘密を探っており、建築、絵画、音楽、舞踏など多岐にわたる芸術分野について思索をめぐらした。生涯を通しエロスとヌース(知性)の葛藤を生きた「ヴァレリーにおける詩と芸術」をテーマに、日仏シンポジウム「芸術照応の魅惑」の第三弾をお届けする。

シンポジウム2日目プログラム

第4部 〈思考のエロス〉─芸術論の根源
  司会:山田広昭(東京大学)
10:00 松浦寿輝(詩人・作家)「ヴァレリーとブルトン─思考のエロス」
10:30 ブノワ・ペータース(作家・批評家)「ヴァレリー、一人生における複数の沈黙」
11:00 松田浩則(神戸大学)「ヴァレリーとカトリーヌ・ポッジ─エクリチュールの相克」
11:30 質疑応答
12:00 ランチタイム

第5部 ヴァレリーと音楽─リズムと声
  司会:恒川邦夫(一橋大学名誉教授)
13:30宮田眞治(東京大学)「ヴァレリーとリズム─ドイツ近代からの視座」
14:00伊藤亜紗(東京工業大学)「リズムと吃音─「異質な機能作用」に出会う体」
14:30田上竜也(学習院大学)「〈声〉の詩学─諸芸術照応の源泉としての」
15:00 質疑応答
15:20 全体討議 司会:塚本昌則(東京大学)
16:00 コーヒー・ブレイク
16:20ミニコンサート

【司会】澤田直(立教大学)、田上竜也、塚本昌則、恒川邦夫、山田広昭
【主催】(公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所
【助成】(公財)石橋財団
【協賛】日本フランス語フランス文学会

フランス語と日本語、同時通訳

* 日仏会館フランス国立日本研究所主催の催しは特に記載のない限り、一般公開・入場無料ですが、参加にはホームページからの申込みが必須となります。