Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2016年7月のイベント

〈周縁〉が生み出す社会変革の可能性 : 日仏比較

[ 日仏シンポジウム ]

(同時通訳付き)
日時: 2016年07月01日(金) 10:00〜18:00
場所: 1階ホール
講演者: 石埼学(龍谷大学)、ミシェル・ヴィヴィオルカ(フランス国立社会科学高等研究所)、後藤春彦(早稲田大学)、ヴェロニク・シャンペイ=デプラ(パリ西大学)、三浦信孝(中央大学名誉教授)、エルヴェ・ル・ブラーズ (フランス国立社会科学高等研究所)ほか
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 フランスと日本における、社会の「中心」に対する「周縁」の問題に関心が集まり、本シンポジウムの開催となった。「社会的周縁」とは、周辺に追いやられている人々や、発言を無視されている人々、また、もっとも共有されている規範の定義のなかでは認識されないか、間違って認識されている人々のことである。
 本シンポジウムを貫く理念は以下の通りである。既成の原理に対し、社会的周縁は問題やリスクであるどころか、社会を活性化し、進化のための活力となる。
 しかしながら、社会的周縁が社会を活性化する役割を担うためには、われわれの社会がそれらを可視化するための、法的、制度的、知的ツールをもたねばならない。
大切なのはそれらのツールによって認識されることなのである。フランスと日本は、長いあいだ異なる国家の歴史やイデオロギーによってパラレルな経験をしてきた。日仏の比較分析は、われわれの社会の成功や欠陥をあきらかにし、これからの社会変革に有益な議論をもたらすだろう。
 シンポジウム初日は社会的周縁を認識する制度的なプロセスについて考える。パネル1では、人口統計学や地理学などがいかに制度的なプロセスを育むかについて、その限界と危険性も指摘しつつ考察する。パネル2では、法の前進によって制度的プロセスがいかに実現されるかについて、時としてとられる想定外の手続きについても検討しつつ考察する。シンポジウム2日目は、周縁が認識を勝ち取るための闘いの中でいかなる行動を起こしてきたかに焦点を当てる。パネル3では、周縁を管理しようとする制度との対決が、いかに無理解や逸脱、譲歩に満ちた長い闘いとなるかを明らかにする。最終的に、すでに割り振られたアイデンティティを受け入れることで周縁は認識されるが、そこで生ずる問題をパネル4では検討する。

 これらの問題を考えるため、フランスや日本から、人口統計学や、地理学、都市計画、法学、社会学、民俗学などの様々な分野の専門家を集めようと考えた。具体的な事例の紹介のあとにはディスカッションが設けられる。ディスカッションによって、周縁がいかに社会的変革を推進するかが明らかになるだろう。ラウンドテーブルでは、全登壇者がこのテーマについて会場の聴講者と議論を交わすようにしたい。また、このシンポジウムを記念し、6月30日には、日本でフェミニズムを試みたフェミニストたちについてのドキュメンタリーが上映される。


 プログラム  
 
  10h15 開会の辞
ジャン=ミシェル・ビュテル(日仏会館・日本研究センター)

10h30 基調講演 : 社会科学における周縁的存在とは何か
ミシェル・ヴィヴィオルカ (フランス国立社会科学高等研究所)
ディスカッサント : 三浦信孝(中央大学名誉教授、日仏会館)
司会 : ジャン=ミシェル・ビュテル


12h 昼食


1.周縁的存在を可視化する: 認識への制度的なプロセス

13h30 パネル 1 : 周辺的空間を同定する:方法、カテゴリーと課題
司会 : ポーリーヌ・シェリエ (エクス=マルセイユ大学)

周縁と周辺:連帯、ソシアビリテとその衰退
エルヴェ・ル・ブラーズ (フランス国立社会科学高等研究所)

日本列島の周縁から大都会の周縁へ:周辺部のダイナミックス
レミ・スコシッチマロ(トゥールーズ大学)

<周縁>の理解と計画的介入
後藤春彦(早稲田大学)


15h30 休憩


15h45 パネル 2 : 周縁的存在を認識する:その法的な手段
司会 : 山元一(慶應義塾大学)

日本における司法と周縁―認識の試みと規範化の場--
イザベル・小沼(フランス国立東洋言語文化大学)

フランス法における周縁の指定、測定、統合: 社会的政治国家と普遍性の間
ヴェロニク・シャンペイ=デプラ(パリ西大学)

法秩序と社会的周縁―ハンセン病者隔離政策を例として
石埼学(龍谷大学)

17h45 終了
 

【登壇者】石埼学(龍谷大学)、ミシェル・ヴィヴィオルカ(フランス国立社会科学高等研究所)、後藤春彦(早稲田大学)、イザベル・小沼(フランス国立東洋言語文化大学)、ヴェロニク・シャンペイ=デプラ(パリ西大学)、レミ・スコッチマロ(トゥールーズ大学)、三浦信孝(中央大学名誉教授)、エルヴェ・ル・ブラーズ (フランス国立社会科学高等研究所)

【司会】ポーリーヌ・シェリエ (エクス=マルセイユ大学)、ジャン=ミシェル・ビュテル(日仏会館・日本研究センター)、山元一(慶応義塾大学)

【主催】(公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所、「日本を構成する人々」研究会(INALCO)

【助成】アンスティチュ・フランセ、フランス国立東洋言語文化大学、(公財)関記念財団、フランス国立東洋言語文化大学日本研究センター、トゥールーズ大学日本研究センター、IrAsia、JSPS科学研究費補助金 基盤研究(B)「グローバル化に伴う領域横断的法学研究・教育の課題と可能性」


* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

〈周縁〉が生み出す社会変革の可能性 : 日仏比較

[ 日仏シンポジウム ]

(同時通訳付き)
日時: 2016年07月02日(土) 10:00〜17:00
場所: 1階ホール
講演者: 稲葉奈々子(上智大学)、ミシェル・ココレフ(パリ第8大学)、田口太郎(徳島大学)、ヴィルジニー・ミリヨ(パリ西大学)ほか
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プログラムをクリックし詳細をご覧ください


 フランスと日本における、社会の「中心」に対する「周縁」の問題に関心が集まり、本シンポジウムの開催となった。「社会的周縁」とは、周辺に追いやられている人々や、発言を無視されている人々、また、もっとも共有されている規範の定義のなかでは認識されないか、間違って認識されている人々のことである。
 本シンポジウムを貫く理念は以下の通りである。既成の原理に対し、社会的周縁は問題やリスクであるどころか、社会を活性化し、進化のための活力となる。
 しかしながら、社会的周縁が社会を活性化する役割を担うためには、われわれの社会がそれらを可視化するための、法的、制度的、知的ツールをもたねばならない。
大切なのはそれらのツールによって認識されることなのである。フランスと日本は、長いあいだ異なる国家の歴史やイデオロギーによってパラレルな経験をしてきた。日仏の比較分析は、われわれの社会の成功や欠陥をあきらかにし、これからの社会変革に有益な議論をもたらすだろう。
 シンポジウム初日は社会的周縁を認識する制度的なプロセスについて考える。パネル1では、人口統計学や地理学などがいかに制度的なプロセスを育むかについて、その限界と危険性も指摘しつつ考察する。パネル2では、法の前進によって制度的プロセスがいかに実現されるかについて、時としてとられる想定外の手続きについても検討しつつ考察する。シンポジウム2日目は、周縁が認識を勝ち取るための闘いの中でいかなる行動を起こしてきたかに焦点を当てる。パネル3では、周縁を管理しようとする制度との対決が、いかに無理解や逸脱、譲歩に満ちた長い闘いとなるかを明らかにする。最終的に、すでに割り振られたアイデンティティを受け入れることで周縁は認識されるが、そこで生ずる問題をパネル4では検討する。

 これらの問題を考えるため、フランスや日本から、人口統計学や、地理学、都市計画、法学、社会学、民俗学などの様々な分野の専門家を集めようと考えた。具体的な事例の紹介のあとにはディスカッションが設けられる。ディスカッションによって、周縁がいかに社会的変革を推進するかが明らかになるだろう。ラウンドテーブルでは、全登壇者がこのテーマについて会場の聴講者と議論を交わすようにしたい。また、このシンポジウムを記念し、6月30日には、日本でフェミニズムを試みたフェミニストたちについてのドキュメンタリーが上映される。


プログラム

2. 可視化を求める:規範に対する周縁の働き

10h00 パネル 3 : 対立する: 周縁と制度との対立
司会 : レミ・スコッチマロ(トゥールーズ大学)

不可視の周縁の生産:日本の行政の迷走に相対する貧困
メラニー・ウルス (トゥールーズ大学)

反貧困運動―日本における「貧困」概念の誕生
稲葉奈々子(上智大学)

フランスにおける街頭行動とその制度化のらせん運動
ヴィルジニー・ミリヨ(パリ西大学)


12h00 休憩


13h30 パネル 4 : 周縁的存在の自己演出:受動的可視性とアイデンティティの再交渉
司会 : メラニー・ウルス

体を使って新しいイメージを作る:日系ブラジル人の審美化について
ポーリーヌ・シェリエ (エクス=マルセイユ大学)

周縁部が持つ価値:“田舎”へ向かう若者たち
田口太郎(徳島大学)

都市の周縁の力:フランスのゲットー化された郊外から公共空間へ
ミシェル・ココレフ(パリ第8大学)


15h30 休憩


15h45 ラウンドテーブル
ダイナミックな社会を目指して:フランスと日本における周縁のエネルギー


17h00 : 閉会の辞
山元一(慶應義塾大学)




【登壇者】稲葉奈々子(上智大学)、メラニー・ウルス (トゥールーズ大学)、ミシェル・ココレフ(パリ第8大学)、ポーリーヌ・シェリエ (エクス=マルセイユ大学)、田口太郎(徳島大学)、ヴィルジニー・ミリヨ(パリ西大学)

【司会】メラニー・ウルス (トゥールーズ大学)、レミ・スコッチマロ(トゥールーズ大学)

【主催】(公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所、「日本を構成する人々」研究会(INALCO)

【助成】アンスティチュ・フランセ、フランス国立東洋言語文化大学、(公財)関記念財団、フランス国立東洋言語文化大学日本研究センター、トゥールーズ大学日本研究センター、IrAsia、JSPS科学研究費補助金 基盤研究(B)「グローバル化に伴う領域横断的法学研究・教育の課題と可能性」


* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

意味への回帰ーいかにして社会をつくり直すか
ー「3・11」後の日本と「11・13」後のフランス


使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2016年07月04日(月) 上映会16:00〜17:50、講演会18:00〜20:00
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* Inscription close.




16:00〜17:50 ドキュメンタリー上映会
『首相官邸の前で』(2015年/109分)

【企画・製作・監督・英語字幕】小熊英二
日本語/英語字幕、通訳なし

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18:00〜20:00 講演会
意味への回帰ーいかにして社会をつくり直すかー「3・11」後の日本と「11・13」後のフランス


私たちは1986年にウルリッヒ・ベックが予言した「リスク社会」に住んでいる。しかし2011年「3・11」の大震災後の日本と2015年1月と11月の連続テロ後のフランスで、私たちは今いったいどこにいるのか。極端な暴力によって破壊された社会をいかにして修復するか。議会制民主主義の機能不全を打破し、いかにして社会を変えるか。これらの問題をめぐり、『意味への回帰、衰退宿命論を超えて』(2015年)のミシェル・ヴィヴィオルカと『社会を変えるには』(2012年)の小熊英二が討議する。危機的状況を診断するのみならず、いかにして社会をつくり直すかを探る。7月の日本の参院選(あるいは衆参同日選)と2017年5月のフランス大統領選を控え、時宜を得た討論が期待される。


【登壇者】小熊英二 (慶応義塾大学)、ミシェル・ヴィヴィオルカ (フランス国立社会科学高等研究所・人間の科学財団)

ミシェル・ヴィヴィオルカ(69歳)はフランスを代表する社会学者、社会科学高等研究院教授・人間の科学財団理事長。邦訳に『レイシズムの変貌』(1998)、『差異』(2001)、『暴力』(2004)、近著に『社会学9講』 (2008)、『来るべき左翼のために』 (2011)、『若者に説明する反ユダヤ主義』(2014)ほか。

小熊英二(54歳)は歴史社会学者、慶應義塾大学総合政策学部教授。著書に『単一民族神話の起源』 (1996)、『〈日本人〉の境界』(1998)、『〈民主〉と〈愛国〉』(2002)、『1968』 (2009)ほか。2015年には脱原発運動を記録したドキュメンタリー映画『首相官邸の前で』を制作している。


【司会】三浦信孝(中央大学名誉教授)
【主催】(公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

フランス文学、翻訳家の仕事場から

[ 講演会 ]

使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2016年07月06日(水) 18:00〜19:30
場所: 1階ホール
講演者: 平岡敦(翻訳家)
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定員に達したため、お申し込みを締め切らせていただきました。




多くの翻訳を手がける職業的な翻訳家はどのような点に留意しながら、作業を行うのだろうか。モーパッサンをはじめとする純文学から、ルパン・シリーズなどの推理小説、SF、そして児童文学まで、幅広い分野にわたり多数の作品を刊行し、今年『オペラ座の怪人』で第21回日仏翻訳文学賞を授賞した平岡敦氏をお招きして、翻訳、そしてフランス文学の魅力について縦横に語っていただきます。

プロフィール
平岡敦(ひらおか あつし、1955年生まれ)
フランス文学者、翻訳家。2016年、『オペラ座の怪人』 (光文社古典新訳文庫)で第21回日仏翻訳文学賞を授賞。純文学から推理小説、SF,児童文学まで幅広い分野で翻訳活動を展開。これまでに70冊を優に越える翻訳を出している。主な翻訳にモーリス・ルブランのルパン・シリーズ、ダニエル・ペナック、イレーヌ・ネミロフスキー、ピエール・ルメートル『天国でまた会おう』など。

【ディスカッサント】野崎歓(東京大学、翻訳家)
野崎歓(のざき・かん、1959年生まれ)
東京大学教授、フランス文学者、翻訳家、映画評論家、エッセイスト。2001年、『ジャン・ルノワール』でサントリー学芸賞、2011年に『異邦の香り―ネルヴァル『東方紀行』論』で読売文学賞(研究・翻訳賞)を受賞。

【司会】澤田直 (立教大学、日仏会館)
【主催】(公財)日仏会館、日仏会館フランス事務所
【助成】小西国際交流財団
【後援】日本フランス語フランス文学会

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

江戸の庶民絵画、大津絵を読み解く
街道絵師からミロまで 

[ 国際シンポジウム ]

使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2016年07月08日(金) 18:00〜20:30
場所: 1階ホール
講演者: 横谷賢一郎(大津市歴史博物館)、鈴木堅弘(京都精華大学)、白土慎太郎(日本民藝館)
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画像をクリックしプログラムをご覧ください。

定員に達したため、お申し込みを締め切らせていただきました。




大津絵は江戸初期から明治にかけて、琵琶湖畔の大津宿の西端に位置する、東海道沿いの追分・大谷界隈で売られていた庶民絵画である。独特の素朴な描法で宗教的、道徳的、あるいは風刺的な画題を描いているが、これまで美術史をはじめとした学術領域ではあまり扱われてこなかった。大津絵に関して初めてとなる今回の国際シンポジウムでは、大津絵の起源・図像・江戸時代の芸術との関係などについて再検討したい。また、近代になってから、画家の河鍋暁斎や梅原龍三郎、篆刻家の楠瀬日年、思想家の柳宗悦などが、いかにして大津絵を再発見、再評価し、見立てや我流の引用をしたかを考える。さらに、二十世紀になって、この素朴でありながら多様な意味合いを含む大津絵が、人類学者ルロワ=グーラン、彫刻家・民俗学者セーラ、画家ミロなど、外国人の眼にどのように映ったのかについて考察する。
 
【挨拶】笹生衛(国學院大學博物館長)

【登壇者】白土慎太郎(日本民藝館)、鈴木堅弘(京都精華大学)、横谷賢一郎(大津市歴史博物館)

【司会】クリストフ・マルケ(日仏会館・フランス日本研究センター)

【主催】日仏会館フランス事務所
【共催】國學院大學、実践女子大学文芸資料研究所 
【協力】大津市歴史博物館、日本民藝館
【助成】平成28年度 文化庁 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業
【後援】日仏美術学会、明治美術学会、ジャポニスム学会

【企画担当者】クリストフ・マルケ(日仏会館・フランス日本研究センター)




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大津絵の展示会
下記3ヶ所で大津絵の展示があります。

・日仏会館内ギャラリー:7月8日〜10日、9時〜19時(8日は21時まで)
・國學院大學博物館:7月4日〜10日、10時〜18時
・日本民藝館:6月21日〜8月21日、10時〜1時(「沖縄の工芸」展で一部併設展示)




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画像をクリックし英語版のプログラムをご覧ください。



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関連イベントが7月7日(木)に國學院大學で開催されます。
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

江戸の庶民絵画、大津絵を読み解く
街道絵師からミロまで 

[ 国際シンポジウム ]

日時: 2016年07月09日(土) 10:00〜17:30
場所: 1階ホール
講演者: ポール・ベリー(関西外国語大学)、リカル・ブル(バルセロナ自治大学)、小林優(足立区立郷土博物館)ほか
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画像をクリックしプログラムをご覧ください。

定員に達したため、お申し込みを締め切らせていただきました。




大津絵は江戸初期から明治にかけて、琵琶湖畔の大津宿の西端に位置する、東海道沿いの追分・大谷界隈で売られていた庶民絵画である。独特の素朴な描法で宗教的、道徳的、あるいは風刺的な画題を描いているが、これまで美術史をはじめとした学術領域ではあまり扱われてこなかった。大津絵に関して初めてとなる今回の国際シンポジウムでは、大津絵の起源・図像・江戸時代の芸術との関係などについて再検討したい。また、近代になってから、画家の河鍋暁斎や梅原龍三郎、篆刻家の楠瀬日年、思想家の柳宗悦などが、いかにして大津絵を再発見、再評価し、見立てや我流の引用をしたかを考える。さらに、二十世紀になって、この素朴でありながら多様な意味合いを含む大津絵が、人類学者ルロワ=グーラン、彫刻家・民俗学者セーラ、画家ミロなど、外国人の眼にどのように映ったのかについて考察する。
 

【挨拶】横井孝(実践女子大学文芸資料研究所所長)

【登壇者】ポール・ベリー(関西外国語大学)、リカル・ブル(バルセロナ自治大学)、小林優(足立区立郷土博物館)、クリストフ・マルケ(日仏会館・フランス日本研究センター)、佐藤悟(実践女子大学文芸資料研究所)、嶋田華子(美術史研究者)、植田彩芳子(京都文化博物館)、矢島新(跡見学園女子大学)

【司会】岡部昌幸(帝京大学)、尾久彰三(元日本民藝館学芸部長)、内田保廣(共立女子大学)

【主催】日仏会館フランス事務所
【共催】國學院大學、実践女子大学文芸資料研究所 
【協力】大津市歴史博物館、日本民藝館
【助成】平成28年度 文化庁 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業
【後援】日仏美術学会、明治美術学会、ジャポニスム学会

【企画担当者】クリストフ・マルケ(日仏会館・フランス日本研究センター)




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大津絵の展示会
下記3ヶ所で大津絵の展示があります。

・日仏会館内ギャラリー:7月8日〜10日、9時〜19時(8日は21時まで)
・國學院大學博物館:7月4日〜10日、10時〜18時
・日本民藝館:6月21日〜8月21日、10時〜1時(「沖縄の工芸」展で一部併設展示)




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関連イベントが7月7日(木)に國學院大學で開催されます。
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* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

詩歌が散文と出会うとき
和歌とフランス中世詩から見る言説の変容

[ 国際シンポジウム ]

日時: 2016年07月10日(日) 10:30〜17:45
場所: 1階ホール
講演者: ドミニク・ドマルチニ(パリ第3大学)、土方洋一(青山学院大学)、クリストファー・リュケン(パリ第8大学)、渡部泰明(東京大学)
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『源氏物語歌合絵巻』(室町時代、国文学研究資料館蔵)

日本及びフランスにおける古典詩歌と散文の交渉を通して、テクストの生成と変容の過程を辿る(11--13世紀)。日本文学の場合は『源氏物語』の和歌を軸として(11世紀)、フランス文学の場合は詩と散文の対立的構図、および、詩の引用に焦点を当てた韻文物語と散文物語の検討(13世紀)を通して、詩歌における、また散文における言説のあり方を考える。

プログラム

司会:高田祐彦(青山学院大学)

10:30 挨拶

〈午前の部〉

10:30-11:10 土方洋一(青山学院大学)
物語を作る和歌

11:10-11:50 クリストファー・リュケン(パリ第8大学-ジュネーヴ大学)
雄鶏の歌から驢馬の散文へ—リシャール•ド•フルニヴァルの『愛の動物寓意集』と「高貴な宮廷風恋愛詩」の叙情詩伝統—


12:00-12:30 討論(ディスカッサント:イフォ•スミッツ(ライデン大学)、鈴木哲平(江戸川大学))

(昼食休憩)

〈午後の部〉


14:00-14:40 ドミニク・ドマルチニ(パリ第3大学)
ジャン•ルナールの『薔薇物語』から『散文のトリスタン』へ—十三世紀の中世物語における叙情詩の引用方法とその意味するもの

14:40-15:20 渡部泰明(東京大学)
和歌史と『源氏物語』作中歌の相関

15:30-16:00 討論(ディスカッサント:田渕句美子(早稲田大学)、寺田澄江(INALCO))

16:10-17:40 総合討論


使用言語: 日本語とフランス語
講演は通訳なし(日仏語の詳細なレジュメ配布)議論は逐次通訳付き


【登壇者】ドミニク・ドマルチニ(パリ第3大学)、土方洋一(青山学院大学)、クリストファー・リュケン(パリ第8大学)、渡部泰明(東京大学)
【司会】高田祐彦(青山学院大学)
【ディスカッサント】イフォ•スミッツ(ライデン大学)、鈴木哲平(江戸川大学)、田渕句美子(早稲田大学)、寺田澄江(フランス国立東洋言語文化大学日本研究センター)
【主催】青山学院大学、フランス国立東洋言語文化大学日本研究センター、日仏会館フランス事務所
【後援】パリ第3大学


図像アラス図書館 のコピー.pngのサムネール画像のサムネール画像
『机に向かうリシャール・ド・フルニヴァルとその詩』(アラス市立図書館蔵)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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