Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


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2013年5月08日(水)のイベント

スカーフ論争―メディアがつくった虚構

[ 上映会/講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2013年05月08日(水) 18:00 - 20:30
場所: 601号室
講演者: ピエール・テヴァニアン (哲学教員、反差別 団体「言葉に要注意」共同代表)
【プロフィール】
1970年パリ生まれ。エコールノルマル卒業、哲学アグレガシオン取得。現職はドランシーのEugène Delacroix高校哲学教師。教鞭をとる傍ら、人種主義、植民地主義をテーマに幅広い執筆活動を展開。主著にLe voile médiatique. Un faux débat : « l'affaire du foulard islamique » (Raison d'agir, 2005), La République du mépris. Métamorphoses du racisme dans la France des années Sarkozy (La Découverte, 2007), Chronique du racisme républicain, (Editions Syllepse, 2013), La haine de la religion. Le nouvel opium du people de gauche? (La Découverte, 2013)がある。さらに良質な記事の提供で知られるインタ―ネットメディア « Les mots sont importants »(http://lmsi.net/)の主幹を2000年より続け、その成果は書籍にも収められている(2010年、リベルタリア社より出版)。

【要旨】
近年フランス社会を揺るがしている問題のひとつに、いわゆる「イスラム・スカーフ問題」がある。すなわち、政教分離を国是とするフランスの公立学校において、ムスリム女学生のスカーフ着用を認めるべきか否かをめぐる論争である。1989 年の最初の論争以来、繰り返し議論がなされてきたが、2004 年に制定された「公立学校におけるこれ見よがしな宗教シンボル着用の禁止法」(通称「スカーフ禁止法」)をもって「決着」したかと思われた。だがその後も、イスラム・スカーフをめぐる議論は、ことあるごとに蒸し返され、現在もなお燻り続けている。
「スカーフ問題」とは、いったい何か?また、論争の背景には、いかなる問題が隠れているのか?本企画ではジェローム・オスト監督のドキュメンタリー『スカーフ論争—隠れたレイシズム』を上映したあと、高校の現場でスカーフの女子生徒を擁護し、スカーフ論争でも禁止法に反対する立場をとってきた数少ない論客である哲学者ピエール・テヴァニアンを招き、スカーフの女子生徒を排除する法律に賛成する世論が形成された背景としてのメディアの役割を考察する。

【ディスカッサント】 森千香子(一橋大学)

【司会】 エレーヌ・ルバイユ(日仏会館・フランス国立日本研究センター)

【主催】 日仏会館フランス事務所、ANR-CHORUS ILERE 研究プロジェクト
【協力】 明治学院大学国際平和研究所(PRIME)

  • 18:00 〜19:00 講演会に先立ち、ドキュメンタリーを上映いたします。
 『スカーフ論争―隠れたレイシズム』(監督= ジェローム・オスト、2004)
日本語字幕付き

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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