ジャクリーヌ・ピジョー
日仏会館講演会/2001年1月26日/発表予稿 |
[更新:2001-01-23]
12,13世紀は古い時代の遊女たちがもっとも活躍した時代であった。自立した存在でありつつ,貴顕権門の庇護をも受け,多様で独自な歌謡を広めたのである。
じつに多くのテキストによって ―― 惜しむらくは,しばしばその記述は十分とはいえないが ―― 彼女達がどのようなものであったか,その芸は何によって成り立っていたのか,を知ることができる。とりわけ,学者,詩人,僧侶などがこうした女性達についてどのようなイメージを作り上げたのか,どのようなことを言っていたのかを理解することが可能になるのである。