更新日 1998年10月2日 | 文字の図像的起源 |
日仏会館学術講演会、1998年11月16日(月)午後6時(601会議室・通訳付) アンヌ=マリー・クリスタン(パリ第7大学教授) |
本講演の目的は、文字とその起源について、これまで西欧の理論家により進められてきたものとは異なった定義を示すことにある。伝統的に、文字というのは、まさしく「言葉(パロル)を表示するもの」として考えられてきた。言い方をかえれば、言語にまったく従属するコミュニケーションの一方法と考えられてきたのである。私は、文字とは、実際にはバーバルなコミュニケーションとビジュアルなコミュニケーションが結びついた複合的なプラチックであることを示したい。文字が本来イメージとつながったものと考えることによって、その出現と生成過程が理解できるのである。