Maison Franco-japonaise: 日仏会館 日仏会館・フランス国立日本研究所(Umifre 19 フランス外務省・国立科学研究センター)

言語:JA / FR


日仏会館フランス事務所 / イベント・カレンダー

2013年4月のイベント

生、概念、言葉:
文学は哲学者に何をなしうるか

[ 講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2013年04月06日(土) 16:00 - 18:00
場所: 601号室
講演者: ジャン・ルクレール (ルーヴァン・カトリック大学/フランス語哲学連合事務局長)
【プロフィール】
ルーヴァン・カトリック大学博士課程で文献学、哲学、神学を学び、「生の論理。初期モーリス・ブロンデル読解」で博士号を取得。現在、ルーヴァン・カト リック大学教授、同大学哲学高等研究所研究員。専門は19世紀から現在までのフランス語圏の哲学史、宗教哲学、文献学・哲学・神学のエピステモロジー的関 係について。モーリス・ブロンデル・アーカイブ所長、リクール文庫(パリ)学術評議員、2006年からはフランス語哲学連合事務局長を務める。

【要旨】
この講演では、どのようにして文学がある種の哲学的言説の活性化に寄与できるかを考えてみたい。我々は、ミシェル・アンリという刺激的な具体例を出発点とする。彼が文学、とりわけ小説的フィクションの価値を認識論的・現象学的に見直すのに寄与した哲学者の一人であることに異論の余地はない。それも、知的な態度選択を行って、そうした表現領域の各々の特性を理論的に際立たることによってではなく、哲学と小説という二重のエクリチュールを[自ら]実践することによってだ。この実践は1948年から1996年まで継続されたが、そこには前提として、主観性についての感受的な言語の探求、言い換えれば[主観性という]その対象に完全に適合する言説の探求があった。周知のように、ミシェル・アンリはこの点の理論化も行っているのであり(「パトスを語ること」という彼のプログラム的文章を参照)、言語ならびにそのイマジネールな諸特性に関する哲学的論究に対して、情感性のパラダイムがどのように一つの新しい語り方を与えるのかを示したのだった。我々は、小説的フィクションの示す特徴的な表現様相のあれこれを分析するが、哲学的言語ではそのことは不可能だ。というのも哲学的言語は概念というものの持つ様相や類型性に縛られすぎているから。どのようにして作家としてのアンリが、小説のイマジネールなフィクションからもたらされるものを経由しつつ、主観性の新しいパラダイムを具体化しようとしたかを明らかにしたい。

【ディスカッサント】 澤田直(立教大学)

【主催】 日仏会館フランス事務所、日仏哲学会

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

中国は普遍的に思考することができるか?

[ 春秋講座 ]

使用言語:フランス語 (同時通訳付き)
日時: 2013年04月08日(月) 18:30 - 20:30
場所: 1階ホール
講演者: アンヌ・チャン (コレージュ・ド・フランス)
【プロフィール】
アンヌ・チャンは、現在、コレージュ・ド・フランスで中国思想史の教授を務める。思想史が専門で、とりわけ中国や近隣の文化圏における儒教の歴史に関心を持っている。『論語』の仏語訳 Entretiens de Confucius (Seuil, 1981)のほか、Histoire de la pensée chinoise (Seuil, 1997), (アンヌ・チャン著『中国思想史』志野好伸、中島隆博、廣瀬玲子訳 知泉書館 2010年)などの著書がある。

【要旨】
 普遍性の出現は、ヨーロッパにおける啓蒙主義の哲学や「理性の勝利」の産物だと一般に考えられているが、中国における普遍性は、中心から周辺へと拡散していくような文明観と強く結びついている。実際に、そうした文明観に基づいて、帝国の影響力は行使されてきた。
 この拡散する力の及ぶ地理的な範囲が「中国化した世界」だったのであり、東アジアの大部分を広く覆っている。中華帝国を自ら「文明=世界」とするような表現は、植民地主義的な列強の介入や近代日本において批判が展開される19世紀になって初めて問題となった。そして、この中国=世界の普遍性こそが、いま現在、「大きな中国」というイデオロギーのなかで活気を取り戻しつつあるのだ。

【ディスカッサント】 中島隆博(東京大学東洋文化研究所)

【司会】 クリストフ・マルケ(日仏会館フランス事務所)

【主催】 公益財団法人日仏会館、日仏会館フランス事務所

※ 尚、4月9日(火)にも東京大学駒場キャンパスで講演会が予定されております。
http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/events/2013/04/anne_cheng_la_petite_histoire/

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

読書グループ PHILIA
Michel Tournier, Le roi des aulnes (1970)

[ 研究会 ]

使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2013年04月08日(月) 17:00 - 18:00
場所: 604号室
  • 主催:Groupe de lecture PHILIA
  • 共催:日仏会館フランス事務所
  • 申込: Mme Daniella Séville-Fürnkäs : daniseville[の後に @yahoo.fr]

(参加には事前のお申し込みが必要となります。どうぞご了承ください。)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

博士課程の学生のためのセミナー

[ 博士課程の学生のためのセミナー ]

使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2013年04月12日(金) 18:00 - 20:00
場所: 601号室
Arnaud GRIVAUD
doctorant en études japonaises, Université de Paris Diderot (CRCAO) / Université de Kōbe
« La redéfinition des rapports entre hauts-fonctionnaires et institutions politiques au Japon : le bilan du Parti démocrate japonais. »

et

Tino BRUNO
doctorant en études japonaises, Lyon 3 - IETT, Université Rikkyo
"Les journaux à l'aube du nucléaire : Agendas et cadrage médiatique de la mise en route du programme nucléaire civil japonais à la lumière des exemples français et américain (1945-1965)"

S15_Annonce séminaire doc_MFJ_avril 2013.pdf

Ce séminaire est destiné aux doctorants francophones en sciences humaines et sociales
travaillant sur le Japon. Le but du séminaire est de permettre aux doctorants de présenter
leurs travaux achevés ou en cours.
À chaque séance, deux intervenants disposent chacun de 30 minutes de présentation
orale, puis 30 minutes sont dédiées à la discussion collective.

Contact : doctorantsmfj (ajouter @gmail.com)


* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

読書グループ PHILIA
Michel Tournier, Le roi des aulnes (1970)

[ 研究会 ]

使用言語:フランス語 (通訳なし)
日時: 2013年04月15日(月) 17:00 - 18:00
場所: 604号室
  • 主催:Groupe de lecture PHILIA
  • 共催:日仏会館フランス事務所
  • 申込: Mme Daniella Séville-Fürnkäs : daniseville[の後に @yahoo.fr]

(参加には事前のお申し込みが必要となります。どうぞご了承ください。)

* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

レジスタンスの歴史:
新たなアプローチ、新たな目標

[ 講演会 ]

使用言語:フランス語 (通訳付き)
日時: 2013年04月15日(月) 18:30 - 20:30
場所: 601号室
講演者: オリヴィエ・ヴィヴィオルカ (高等師範学校カシャン校、フランス大学研究院)
【プロフィール】
オリヴィエ・ヴィヴィオルカ氏は、高等師範学校カシャン校で教授を務め、フランス大学研究院のメンバーでもある。専門は第二次世界大戦の歴史。主な著書にHistoire du Débarquement en Normandie (Le Seuil, 2007, rééd.Points-Seuil, 2010)、暗黒時代の政治的記憶を扱うLa Mémoire désunie (Le Seuil, 2010, reed.Points-Histoire, 2013)。近刊としてHistoire de la Résistance (Perrin, janvier 2013)。

【要旨】
フランスにおけるレジスタンスの歴史は、いろいろな点で依然として謎に満ちている。確かに、近年、いくつかの事柄が明るみに出され注目を集めた。フランソワ・ミッテランの青年時代をめぐる暴露やジャン・ムーランへの糾弾がそれであるが、それぞれ、共産党に寄与する、あるいはソ連秘密情報局に由来すると論難された。メディアに流布したこれらのエピソードによって、しかし、影の軍隊の実態は明確になったというよりも、むしろ覆い隠されたのである。それゆえ、原史料に立ち帰り、重要な論点について問わなければならない。レジスタンスはフランスのなかで少数派的現象であったのか多数派的現象であったのか。レジスタンスはド=ゴール将軍の主導で生まれたのか自然発生的に展開したのか。レジスタンスの軍事的効率はどの程度のものであったのか。レジスタンスはナチによる過酷な占領から市民をまもることに寄与したのか。レジスタンスは、フランスの解放とともにはじまった新たな基盤に立つフランス再建に貢献したのか。本講演では、これらの論点をできるかぎり明確にしてみたい。

【ディスカッサント】 剣持久木(静岡県立大学)
【司会】 アルノ・ナンタ(日仏会館・フランス国立日本研究センター)

【主催】 日仏会館フランス事務所
【協力】 日仏歴史学会



* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

Lunch Seminar on Japanese Economy and Society

GNH instead of GNP:
Is happiness measureable?

[ Séminaire ]

使用言語:英語 (通訳なし)
日時: 2013年04月24日(水) 12:30 - 14:00
場所: 601号室
講演者: Florian COULMAS (German Institute for Japanese Studies [DIJ])
Profil :
Florian COULMAS is director of the German Institute for Japanese Studies, Tokyo. He is directing two research programmes, one, "The demographic challenge," dealing with social, economic, and political consequences of ageing and population decline; and the other an interdisciplinary approach to subjective well-being and quality of life in Japan entitled, "Happiness in Japan." His most recent books are Imploding Populations in Japan and Germany (with Ralph Lützeler), Leiden (2011) and Fukushima. Vom Erdbeben zur atomaren Katastrophe (with Judith Stalpers), Munich (2011). More information : http://www.dijtokyo.org/about_us/director

Résumé :
Ever since the defeat in World War II, nothing seemed more important in Japan than how the GNP developed. However, after two so-called lost decades doubts have arisen as to whether GNP figures should be the only benchmark of social progress. Orientation is being sought elsewhere. Happiness is much en vogue. Why is it that in the complex population-economy-environment-culture system that forms our life governments of many advanced and some developing countries have lately taken an interest in happiness? What do they mean by 'happiness' and how do they measure it? This seminar offers some answers to these questions, with regard to Japan and more generally. It traces the beginnings of the happiness boom, looks at new indices to measure happiness, and tries to make sense of the observation that high rankings on important objective parameters such as life expectancy, wealth, and education do not necessarily add up to a high degree of happiness.

Discussant : Hélène LE BAIL (UMIFRE 19, MFJ)

Organisation : Bureau français de la MFJ
Co-organisation : CCIFJ

2013-04-24_LS_Coulmas_HLB.pdf



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江戸出版文化研究会

[ 参加者限定研究セミナー ]

使用言語:日本語 (通訳なし)
日時: 2013年04月26日(金) 17:30 - 19:30
場所: 601号室
講演者: 鈴木奈生 (千葉大学大学院)
【報告】 山東京伝『四季交加』(寛政十年)註釈  
   
【趣旨】
従来は風俗資料としてしか見なされていなかった絵入戯作『四季交加』について、研究会参加者の意見を仰ぎつつ、画文の注釈作業を通じて山東京伝の独自性を明らかにする。

【コメント】 高木元(千葉大学)
【司会】 クリストフ・マルケ(日仏会館フランス事務所)


* イベントは、特に記載のない限り、すべて無料となっております。参加をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。

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